外装カスタムは、旧車改造におけるだいご味といった部分は少なからずある。外装パーツの表面積が大きければ大きいほど、色やデザインによる訴求力は強くなる。バイクに対して、またバイクの乗り方に対して、どのような考え方を持っているかの主張が、外装カスタムには現れてくるもの。だからこそ、だいご味なのだ。
例えば地元の伝統的なスタイルを取り入れるのもひとつの手段だし、誰もやっていない未知のデザインを取り入れるのもひとつ。
旧車會らしさを表現するには日章(旭日)旗のインパクトは強いし、やり込み具合にもよるが、純正カラーはバイク好きが伝わる。
こちらのサンパチはサンパチの純正カラーをベースに、フェンダーやカウルも仕上げている。
基本となっているのはB3純正のブルーメタリック。四輪でも見かけることが多いブルメタベースはGT380初期のB1・B2でも採用されている、いわばサンパチの伝統色。さらにいうと、某メジャーバンドの楽曲に『ブルメタ★反抗賊』なるタイトルがあるくらい、“ブルメタ”は族車乗りにとって馴染みの深い存在だ。
フロントカウルはイノウエタイプの耳カット。タンクの純正カラーと同色を用いて描いたラインは王道スタイルでおさまりがいい。フォグのカバーもブルーで統一した。
足回りはフロントがダブルディスクでホイールはセブンスターキャストホイール。リアサスはホワイトパワー、スイングアーム&トルクロットはウエダレーシング製を装着している。
そして特筆すべきはエンジン回りのピカピカ具合。バフ掛け?手磨き? いずれにしてもアルミパーツがかなりしっかりめに磨かれているのがわかる。
いずれにしてもエンジン回り、特にサンパチなどの古い単車のエンジン回りを維持するなどは単車が好きでないとできないこと。思いが伝わる改造単車だ。