基本的に、乗っているバイクのステイタスに優劣はないというのが愛旧ジャパンのスタイル。希少性の高いバイクに乗っているから偉いわけではなく、そのバイクに対する思い入れや創意工夫があれば車種を問わず盛り上げていきたいという思いが強い。
むしろ、希少車種やマイナーといわれるような車種に情熱を注ぎ込んでいるバイクを見るとわくわくする。今回、登場のXJ400などもそうしたバイクの一台。旧車會界隈ではさほどメジャーな車種ではないが、その一方で沖縄県ではCBX並みの注目度であったり、本州でも好きな人は本当に愛を注いでいるバイクである。
こちらのXJは、まさに愛情をたっぷり注がれているのが見て取れる一台だ。
フロントカウルはイノウエ・ブルドッグの3分割。エンジンカバー側には墨絵のような龍の姿が描かれている。上下でまったく異なる世界観を持つ、こうしたスタイルはかなり珍しいといえる。左右に装着したGTミラーもかっこいい。
純正のホイールはピンクで塗装し、キャリパーは金メッキ、ボトムケースは銀メッキを施す。
この金銀のメッキは車両全体に及んでいて、マフラーやリアのドラムケース、各所のネジなどは金メッキ、エンジンのカバーやタンデムステップのブラケットなどは銀メッキが施されている。これだけ随所にメッキをかけていること自体がスゴい。
シートはおなじみチンチラのタックロール。降水確率0%でないと使えない特殊なシートだが、フレームやホイール、外装ラインのカラーともあいまって、かなり収まりがいい。さらには左後部に取り付けられた5連ラッパともあいまって、“不良のバイク”であることを知らしめるアイコン的な役割を担っているともいえる。
こうしてみると、ほぼ全ての箇所に何かしらの手が加えられているのが分かる。これはイコール愛情ともいえるもので、本当に大切にされているのが伝わってくる。