ソリッドかキャンディか。外装を塗装する際に、まず考えるのは「モチーフをどうするのか」と「どう塗装するか」だろう。ベースにラメを敷いたりペインターの腕を問われるのはもちろんキャンディカラーだが、ソリッドカラーの塗装にはキャンディにはない“力強さ”がある。
エアブラシを使用しない限り、キャンディと違って色を重ねることはできないのでコントラストの強さやデザイン自体の迫力は不可欠。そうした前提を踏まえて、どう仕上げていくかがカギとなるはずだ。
まさにそうしたコントラストの強さとモチーフの強さを兼ね備えたソリッドカラー塗装を施しているのが、こちらのGS400。
白地に黒のファイヤーパターンはハイ・コントラストのカラーリングとしては最たるもので、赤の縁取りは白地との対比で考えるとかなり力強さを感じさせるものだ。
そうしたカラーリングをファイヤーパターンという力強いモチーフに用いた点が秀逸。フレアがタンク上辺に沿うように描かれている点も、力強さを増すひとつの要因となっている。
また、フレアが絶妙に長くなっている点にも注目。この距離をだすことで地の白の面積を減らし、間が抜けた印象にならない効果を生んでいる。
さらにフルカウル、トンガリフェンダー、ゼッツーテールなどにも同様のペイントを施して、迫力の統一感をプラス。オリジナリティの高い、独自の仕様となっている。
そしてマフラ-は人気の高い三協オート製のトキオパワー管。ハス切りのシャープさが全体のシャープさにもよく似合っている。
リアショックを伸ばしてわずかにケツ上げ。力強さにイカツさもプラスした。
また、テールカウルをゼッツーカウルに換装してチェリーテールを装着。さらに昭和暴走族のワルさを加えた。