先日、ミーティング系展示イベントの『ブルースカイミーティング』から、Facebook上でイベントの延期を発表した。
ブルースカイミーティングは兵庫県の姫路城下で開催されているオールジャンルのバイクイベント。70年代・80年代の旧単車がメインながら、バイク好きとバイク乗りなら誰でも集まれる、関西でも屈指の大規模イベントだ。
コロナ禍での中止はあったものの、開催はすでに4回を数えるイベントだが、主催者発表によると「空ぶかしの騒音、サイレンサー不備、サイレンサースタンド装着、ナンバープレート角度など整備不良車」の存在が確認されていることで、折衝が進んでいないのだという。
そもそも三段シート禁止、直管禁止、過度なカウルやハンドルの装着禁止、コルク半禁止など、様々に規制がかけられたイベントではあるが、それでもこうして開催地との“トラブル”が発生してしまう。
これは当該イベント・ブルースカイミーティングだけの問題ではない。
各地のイベント主催者とも話をする機会があるが、どこもこうしたイベントの開催によって大きな収益を得ているわけではない。せいぜい、翌年のイベント開催の初期費用をプールできる程度で、営利は二の次で主催しているケースがほとんどだ。
ではなぜ、そこまでしてイベントを開催しているかといえば、シーンを盛り上げたいからという単純明快な理由に他ならない。
ブースの出展業者も会場での物販などで収益を上げることはできるが、交通費や、場合によっては宿泊費などが発生し、こちらも稼ぎを出したいというよりは、イベントの盛り上げに一役買いたい、という思いの方が強いだろう。
そういうイベント運営側の意図をまったく意に介さないどころか、会場周辺で迷惑行為を行う参加者がいるとしたら、それは本当に悲しい限りだ。
イベント事は楽しい。テンションも上がるだろう。ただ、その上がったテンションのまま会場周辺でイベント側に不利益になる行為を行っているとしたら、それは大きな間違いだ。
イベントは意外とあっけなく終わる。会場が使えなくなったら、物理的に開催ができなくなるからだ。そして、その原因はイベントを楽しみにしていた参加者だったりする。
飲酒運転撲滅キャンペーンのキャッチコピー、「飲んだら乗るな、乗るなら飲むな」ではないが、参加するならイベントに迷惑をかけない。縛りがキツい、と感じる場合は参加しなければいいだけの話だ。
コロナ禍の影響で、二輪も四輪も空前の旧車ブームと言われている。シーンが盛り上がることで認知度が高まれば、パーツの供給が増加するなどの間接的なメリットも増える。
「人にやさしく」もいいが、「自分が得をする」と考えれば、できることも増えるのではないだろうか。