FX、ペケジェイ、ザリなどの並みいるライバルと共に後のバイクの方向性を決定付け、今もその名声を轟かせる歴史的名車、CBX400F。そして当時から多くのファンを魅了したスタイルを、時を越えて受け継いでいるのがこの1台だ。
マーシャルに換装している以外、純正の雰囲気がほぼそのまま残るライト周りは、樹脂パーツの劣化も見られずコンディション良好。CBX特有のフロントマスクの魅力が、令和の空の下でもしっかりと主張を続けている。
エンジンも美しく丁寧に手が入っている。各部に磨きがかかり、配線類はまとめられていて、見た目にも機能にも一切の妥協がない。注目したいのは追加されたオイルクーラー。熱ダレを防ぎつつ、レスポンス向上にもひと役買っており、街乗りからコール時の回転乱高下までしっかりと対応してくれる仕様だ。
純正スタイルで彩られたこのCBXにスパイスを与えているのが、プリティーレーシングのPCプロジェクトのマフラー。その灼け具合からは単なる見せバイクではなく「音でも魅せる」という意気込みがひしひしと感じられる。
一方で、川口の3段シートやBEETのテールカウルとスモークレンズが醸し出す緊張感は、しっかりとヤンチャ仕様だ。「後ろ姿で語る」族車セオリーを、見事に現代へとアップデートしている。
2型純正カラーでペイントされたボディは、当時の雰囲気を鮮やかに再現。CBXリスペクトのオーナーのこだわりの姿勢は、派手さだけでなく“本物”を追求する旧車乗りの矜持そのものである。BEETのアルフィンカバーやゴールドクラッチカバーとの調和も絶妙で、カスタムとオリジナルのいいとこ取りをした、まさに“令和のCBX像”といえる仕上がりだ。
■オーナー:ひろにゃん
■チーム名:軍団BA
■ひとこと:CBX400F最高っす!!