SUZUKI GSと言えば、旧車會ブームの中で脚光を浴びた単車のひとつ。ハンドリングの良さに加えてコールと呼ばれる新しい文化が栄えた中でマフラー音の切れが素晴らしかったことで数多くの音職人を輩出したモデルである。
400ccのエンジンを450ccにボアアップしたGS450はややアメリカンテイストな雰囲気を持っていたが、こちらのGS450はGSらしさこだわった。
ブラック×オレンジのジャイアンツカラーなE2ラインという当時を彷彿とさせる外観が何とも印象的。基本的には純正仕様ながら、フレームはレッドにカラーリングしたところにオンリーワンな個性がある。
ホイールは純正の星キャスではなくBEETのキャストホイールを採用。ディスクブレーキなどはザリ用のダブルディスクを用いて重厚感とバランスをアップさせている。
ボディカラーに合わせてマフラーもブラックアウト。こうすることによってホイールのゴールド、そしてフレームのレッドがより際立つように工夫されている。
テール部分もノーマル純正のものを貫いた。テールにもタンクから連なるE2ラインが入っているため、デザイン的にも統一感があり美しく仕上がっている。
チューニング用紙を見るとほとんどのところに「ノーマル」「純正」と記されている通り、あくまで当時のテイストを尊重した仕上がりにしたGS450。2023年からまるで1980年代にタイムスリップしたような気持ちにさせてくれる1台だ。