エンジンフィンの1枚1枚に至るまで磨き上げたマシンもあれば、今にも朽ち果てそうなビジュアルのマシンもある。どちらもバイクの姿として真っ当なものではあるが、その両方のいいとこ取りをしたマシン、というのもあっていいのではないだろうか。そんなことを思わせる1台である。
フロント周りはBEETのメッシュフェンダーを取り付けるのみに留まっているが、ボディに合わせてほどこした、凝ったペイントが目を惹く。
ライトを覆うのは定番のアサヒ風防。ほどよくヤレてて味わいが深い。PIAAのフォグランプもいいアクセントになっている。
灼けたエキパイとくすんだオイルクーラーが「走り込み感」を演出している。そこにBEETのジェネレーターカバーのゴールドが馴染んでいるのも妙味。
グラデーション入りのギラついたラメをベースに、白縁のレッドラインをオレンジグローでさらに囲んでいて、まるで水面を走る導火線のようなダイナミクスを演出。
マフラーは84メガホン。赤茶けた灼け具合が、今更ながら「バイクは機械のかたまり」という事実を思い起こさせてくれる。マフラーエンドに付いた丸カンがまるでアクセサリー。
本革風味の川口シートも全体のシブい風合いと高級感をバランス取るのに一役買っている。
四国の有名音職人ヤッシーがプロデュースした、オリジナルのスロットルとグリップをノーマルのハンドルに装着。これはコールがはかどりそう?!
全体的にシブめながらも燃えるようなグロッシー感がパワフル。この配色は見る者の目を奪い、夜の街で圧倒的な存在感を放つだろう。