いまや昭和レトロという言葉は一般的だが、旧車會ではマシン自体が昭和生まれなので、そもそも関わりが深い。このCBXはエクステリアをパステルトーンとちょっとしたアイテムでまとめてレトロ感満載の一台としてまとまっている。
アサヒ風防に付けられた赤いボルボンと黄色のピースミラーに漂う暴走族感。ボディの塗装はライムグリーン・ピンク・パープルの3本巻きで、いずれもパステルカラー。単車のコンセプトの根幹を担っている部分でもある。
そしてチンチラシート! 令和の若者の目には「昭和の純喫茶」感に映るかもしれないが、昭和の暴走族からしたら気合が入っていないと付けられない永遠の憧れにして不良を象徴するアイテム。パステルカラーをベースにしながらもビシッと一本筋が通った仕上がりに感じるのは、このチンチラの三段シートが装着されているからといっても過言ではない。
BEETのパーツ群も、ご覧の通りパステルカラーでキュートにリペイント。なんとなくCBXが世に出た昭和後期のファンシーな文房具を思い出させてくれる。
そんなファンシーさの中でも、ニョキッとそびえる旗棒やスタビライザーのカッチリしたメタル感が全体の雰囲気を引き締めてくれている。
クイッとソリ上がったハネや相合傘が描かれたタンクも、パステルトーンのおかげで昭和レトロな雰囲気がただよう。
マフラーはヨシムラサイクロンを装着。とことんレトロにこだわっている姿勢が感じられる。
■オーナー:かずき