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【ヤンキーブランド】みんな着てたよね? なぜか人気になったヤンキー御用達ファッション8選【80年代〜00年台】

今回はちょっと懐かしい話をしよう。1980年代から2000年代にかけて、日本の若者文化の一角を担ってきた「ヤンキー」たちのファッションについてだ。

まず「ヤンキー」と聞くと、どんなイメージを持つだろうか? 派手な髪型や改造車、がっつりカスタマイズしたバイクもそうだが、何よりも目を引くのは、その独特のファッションだろう。

日本の若者文化の語る中で、ヤンキー文化とファッションは避けて通れないテーマだ。ヤンキー文化といえば、反骨精神と個性の表現が特徴。彼らはファッションを通じて、自分たちのスタイルとアイデンティティを明確に示しているのだ。

特に1980年代から2000年代にかけてはかなり密接な関係を持っていたと言える。

そんなヤンキーたちがその時期にどんなブランドを愛用していたのか? そしてそれが彼らの文化にどのように影響を与えたのか?

今回は、そんなヤンキーたちが愛したファッションブランドを紹介する。驚くかもしれないが、あの高級ブランドや、今では懐かしいストリートウェアブランドも、ヤンキーたちの心を掴んでいたのだ。

 

ヤンキー文化とファッションとの関連性


 

まず、ヤンキー文化とファッションとの関連性をまとめると、こんな感じだ。

1. ステータスシンボルとしてのファッション

ヤンキーたちは、ファッションを通じて自身のステータスを表現することが多かった。高級ブランドや特定のデザインを身に着けることは、彼らの間で一種のステータスシンボルとなっていた。

例えば、ヴァレンチノやレノマなどの高級ブランドは、ヤンキーたちの間で特に人気が高かった。

 

2. 個性とアイデンティティの表現

ヤンキー文化は、個性とアイデンティティの表現を重視する。派手で目立つデザインや大胆な色使いは、ヤンキーたちの自己表現の一環であった。

トロイブロスやガルフィのようなブランドは、そのユニークなデザインでヤンキーたちの個性を際立たせた。

 

3. コミュニティの一体感

特定のブランドやスタイルを共有することで、ヤンキーたちはコミュニティの一体感を強めた。同じブランドの服を着ることは、仲間意識を強める手段となり、彼らの連帯感を高めた。

サンタフェなどのブランドは、ヤンキーたちのコミュニティの中で共通のスタイルを提供する役割を果たした。

 

4. 時代背景とトレンドの影響

1980年代から2000年代にかけての日本のファッションは、さまざまなトレンドが混在していた。これらのトレンドは、ヤンキー文化にも大きな影響を与えた

例えば、1980年代のバブル期には高級ブランドが流行し、1990年代から2000年代にかけてはストリートファッションやカジュアルウェアが人気を集めた。

これらのトレンドの変化に合わせて、ヤンキーたちのファッションも進化していった。

 

5. 実用性とデザインの融合

ヤンキーたちのファッションは、単に見た目だけでなく実用性も重視されていた。

例えば、PIAA sportsのようなスポーツウェアブランドは、ヤンキーたちの活動的なライフスタイルに適した機能性を提供した。

 

6. 反抗的精神の象徴

ヤンキー文化は、社会の規範や権威に対する反抗的な精神を象徴することが多い。そのため、彼らのファッションもまた、一般的なファッションとは一線を画すものであった。

派手なデザインやユニークなスタイルは、ヤンキーたちの反骨精神を表現する手段となった。

 

ヤンキー御用達ファッション8選

というわけで、日本のヤンキーファッションは、独自のスタイルとカリスマ性で一部の若者文化において絶大な人気を誇ってきた。

そして1980年代から2000年代にかけては、特定のブランドがヤンキーたちの間で流行し、彼らのアイデンティティを形成する重要な要素となった。

そんなヤンキーファッションの象徴ともいえる8つのブランドをまとめてみたぞ。

 

1. renoma(レノマ)


 

フランスのファッションブランド「レノマ」は、もともとシックで洗練されたデザインで知られていた。しかし、1980年代に日本に上陸すると、その高級感とスタイリッシュなデザインがヤンキーたちの心を掴んだ。特に、レノマのベルトやセカンドバッグは、ヤンキーたちのステータスシンボルとなったのである。

 

2. Troy Bros.(トロイブロス)


 

トロイブロスは、ユニークなデザインと大胆なカラーパレットで知られるブランドだ。トレードマークは煙が出ているパイプの図柄で、取り立てて華美なデザインではないのだが、このトロイのモヘアのカーディガンもしくはVネックセーターは1980年代のヤンキーのド定番だった。合わせるのは勿論、白のハイネック。学ランのボタンは閉めなくても、トロイのボタンは閉める人が多数。

 

3. PIAA sports(ピア・スポーツ)


 

車のアクセサリーメーカーとして有名なPIAAが展開するスポーツウェアブランド「PIAA sports」は、当時の日本最速の男・星野一義ヤンキーたちの間で驚くべき人気を博した。その理由は、PIAA sportsが渋かったから。中高生よりも、暴走族を卒業して四輪に移行した年齢層にウケた。特に、ジャージやトラックスーツは、ちょい乗りしてタバコを買いに行く際の必需品となった。

 

4. Valentino(ヴァレンチノ)


 

イタリアの高級ファッションブランド「ヴァレンチノ」は、エレガントでラグジュアリーなデザインで知られる。しかし、1980年代には、その高級感とエレガンスが逆にヤンキーたちの間でステータスシンボルとして受け入れられた。特に、ヴァレンチノのロゴ入りベルトは、ヤンキーたちにとって一種の憧れであった。バックルが「V」になっているベルトはボンタンを履いている中高生もみんなしていたが、よく考えたら偽物だったのだろう。

 

5. MIKIHOUSE(ミキハウス)


 

本来はべビー用品を取り扱う関西のブランドで、「子供とペアルックするため」のアイテムとして登場していたトレーナーがなぜかウケた。デザインとしては赤と濃紺のツートンカラーの背中にでかでかと「miki house」のブランドロゴが入っており、威圧感のかけらもないのだが、ヤンキー特有のファンシー好きな一面と、彼女ともシェアできる=モテてる感が強く押し出されることで、多くのヤンキーたちの心をつかんだ。ちなみに、ミキハウスのミキ、は「美紀」や「未希」などではなく「三起」。女性の名前かと思ったらゴリゴリの会社名だった。

 

6. GALFY(ガルフィ)


 

1990年代に登場したガルフィは、独特の犬のロゴが特徴のカジュアルブランドだ。そのコミカルでありながらも大胆なデザインが、ヤンキーたちの心を掴んだ。特に、ヒョウ柄やトラ柄などを組み込んだスウェットやTシャツは、ヤンキーたちの定番アイテムとして愛された。その後、何度かのリバイバルがあって、最近もまた男女問わず人気のアイテムとして愛され続けている。

 

7. Santa Fe(サンタフェ)


 

アメリカ南西部の雰囲気を取り入れたブランド「サンタフェ」は、そのエスニックなデザインと大胆なカラーパレットでヤンキーたちの間で人気を博した。1990年代から2000年代にかけての人気は大変なもので、「fe」とロゴの一部だけが刺繍されたデニムやサマーセーターなどでも「サンタフェか!」と、気付くほど。ちょっと大人めのヤンキーが仕事後に飲みに行くオシャレ着だった。

 

8. シマロン(Cimarron)


 

スキニーパンツといえばシマロン。ストレッチパンツの元祖シマロン。シマロンは、ヨーロッパ発のジーンズブランドで、そのカラフルなデザインとフィット感で人気を博した。特にカラージーンズがヤンキーの間で大流行し、その個性的なスタイルが多くのヤンキー……というか、のちの「やりらふぃーファッション」として愛され続けている。

 

まとめ

以上、1980年代から2000年代にかけてヤンキーたちの間で人気を博した8つのブランドを紹介した。これらのブランドは、それぞれ独自の魅力とデザインでヤンキーたちの心を掴み、彼らのスタイルとアイデンティティを形成する重要な役割を果たしてきた。ヤンキーファッションは、単なる流行にとどまらず、彼らの文化とライフスタイルを象徴する一面を持っているのである。

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