ここ最近、なにかと注目を集めているカフェレーサー・スタイル。といっても、カフェ・スタイル自体はずっとあったジャンルであり、その歴史も古い。
そのルーツのひとつとしてカミナリ族の流れを汲んでいることからもわかるように、往時の暴走族にとっても“走り”は重要なファクター。
チームからは引退しても、スピードからは引退しがたく、カフェ・スタイルに傾倒する者も少なからずいた。
今でも、RSやZ1などカワサキの大型でカフェを嗜む“大先輩”の単車からは当時の匂いを感じることができる。
今回、ご登場いただいたのは、東京都は青梅市でショップ・トライスターズを営む松田オーナーのマッハ。
氏は東和ゴールデンスペシャル仕様のKH(こちらも撮影させていただいたので、いずれご紹介したい)を30年に渡って所有することでも、マニアには知られた存在。
その氏が作り上げたSSには、独自の理念が息づいている。
「純然としたカフェレーサーって、横文字が似合うっていうイメージ。
でも、自分が好きなのは、そこに漢字のステッカーが貼ってあってもサマになるような、ジャパニーズスタイルというか、オールドスタイルです。
必ずしもセパハンにはこだわっていなくて、バーハンでいいと思っています。シートだってシングルシートでもいいし、じゃなくてもいい。
スタイルに縛られるんじゃなくて、セオリーとは違っても自分がカッコいいと思ったことをやった方が愛着も沸くんですよ」
実際、松田オーナーのマッハはセパハンではない。でも、それがベストのチョイスだったと思わせるだけの良バランスを保っているのである。
車体はチームカラーの赤。ボリューミーなビッグタンクに描かれた白のナックルラインが鮮やかだ。
キジマのライトガードやトルクロット、ジャガーミラーなど、古くからのオーナーならではの当時ものパーツも、全体のデザイン構築にひと役買っている。
先ほどのコメントを裏付けるように、フルカウルには『弥生』のステッカーが鎮座。たしかに、違和感は全く感じない。
決してスタイルの否定ではない。それがカッコいいと思っているなら、ゴリゴリのカフェレーサーでいいのだ。
ショップ情報
バイクの販売、修理からウエア、小物類、オートバイに関連するものを提供させて頂いています。
〒198-0025 東京都青梅市末広町1丁目1-88
URL:https://www.tri-stars.tokyo/