多くの説明は必要ないだろう。連続する不規則な直線を組み合わせた柄は、分かる人にはすぐ分かるアレ。そう、元BOΦWYにしてソロとしても数多のヒット曲を生み出したミュージシャン、布袋寅泰のギターの柄だ。
BOΦWYの影響を受けている世代はすでに40~50代だろうが、ソロ活動時代のファンは広い世代に存在する。こちらのオーナー氏もまだ若いが、布袋の大ファンなのだという。
面白いのが、右サイドは白地に黒のラインを描いているが、左側は黒地に白のラインで同じ図柄を描いている点。左右バイカラーになっているのだ。
実はこちらの黒字に白のラインの柄が本来のギターのデザインなのだが、色とラインだけでもピンッとくるのが凄い。
そしてこのバイクが本当に凄いところは外装だけじゃないところ。デュアルカウルからフェンダー、サイドカバーからシートカウルなどフル装備なのだが、どう見てもRZ-Rのパーツではない。
サイドカバーはVT用のワンオフパーツを流用し、テールはCBR400F用のBEETテールを加工して装着している。今風にいうと“キメラ”的な、正体不明な仕様となっている。
さらにホイールとスイングアームはFZ400R用を換装。スプロケはワンオフで作成したものだ。
マフラーはK-STYLEのKING管。エキパイの焼け具合に年季とコールバイクとしての矜持を感じずにはいられない。
ハンドルはトロピカルハン。デュアルハーフカウルのステージにはフェルナンデスの布袋寅泰モデルのギターが象徴的に描かれている。
「好きこそものの上手なれ」ではないが、思いのたけを詰め込んで唯一無二の車両を仕上げている姿勢はカッコいいのひと言。自分が納得できる仕上がりにするのが、趣味の世界でもあるバイクカスタムでは大正解ではないだろうか。
ちなみにこちらのRZ250R、富士日章のGS400と同じオーナーさん。その多様さには驚かされる。
■オーナー:松浦026
■チーム:松浦一家
■ひとこと:唯一無二のRZ-R、見かけたら話しかけてください
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