今回、ご紹介するのは島根のショップ、FEELD SIDEに集う愉快な仲間たち。GS、CBX、バブ、サンパチなど旧車會でもおなじみの単車をカスタムしながら、ちょっと変わったアレンジを加えている単車も増えてきたとのこと。まずは、そうした独特な改造単車を、ここでご紹介したい。
目次
MEMBER(メンバー)
dogg(SUZUKI GS400L)
純正のマルーンカラーが目に眩しいGSの400L。初期のBEETキャストホイールを履かせて、後期ヨシムラ管、両サイドにスズキのSマークが入ったキジマのキャリア、ヨシムラカヤバのリアショックと、スズキの単車らしいチョイスが魅力的。デイトナのスタビライザーは浮き文字仕様。相当にこだわりが強いのだろう。スイングアームもウエダ製と、力が入っているが、ハンドルだけは「そのへんのハンドル」と、異様にユルい!!
みつ(KAWASAKI Z400FX)
FXが持つ武骨ながら流麗なラインを崩さないようにと、純正ノーマルから大きくはみ出さないよう心掛けている、みつさんのFX。E2外装も純正オリジナルの状態をキープ。アンコ抜きしたシートやモリワキ管、パワーフィルターなど、シルエットを壊さない範囲での自己主張は忘れない。フロントブレーキはダブルディスク化。ストップ・アンド・ゴーに非常に長けた仕様となっている。
敬やん(YAMAHA RD250)
RDのなかでも、“大八車”と呼ばれた純正キャストホイールが付いたこの最終型に惚れこみ、ずっと探し続けて入手したという、思い入れたっぷりの一台。車両自体がかなりレアで、あえて大きな改造はしていないが、当時モノのダンガーニマフラーは目を引く。ヤマハのロゴ入り泥除けも、なかなか珍しい逸品だ。リアショックはホワイトパワー。純正外装をペイントしようか思案中…。
所属チーム:●●●オート(正式名称)
まるけん(HONDA CBX400F)
人気が高騰するⅡ型CBXの、純正を程よく保ったライトカスタムに主張を感じさせる一台。フロントフェンダーにサイドカバー、テールカウルをBEETで揃え、キャンディーライフのスターターカバーと純正ハンドルを赤でペイントしてポイントを作るなど、細部にまで注意が行き届いているのが見て取れる。
所属チーム:鳥取走音
チャタ(HONDA CBX400F)
こちらも、ほぼ純正の状態をキープしている青×白のCBX。フロントフェンダー、再度のアルフィンカバー、テールカウルのほか、スタビライザーもBEETを採用。マフラーはRPMのガニマタ管を装着。「ライトカスタムでサーキットでも楽しめるマシン」をうたい文句にしていた当時の雰囲気が伝わってくる。
所属チーム:魚心
miku(HONDA CBX400F)
Ⅱ型の赤×白、Ⅰ型の青白ときて、今度はソリッドレッド、通称“赤ソリ”CBXの登場だ。発売当時は赤×白や青×白に人気を譲ったが、単色の赤はCB400Fourなどにも通づる、“CB”の系譜には欠かせないカラーだというのが、こうして見るとよくわかる。ツートンとはロゴの形も違うので、タンクはおろかサイドカバーもあえて純正のまま。BEETッパネ以外ではRPM管を装着してバランスよくまとめている。
所属チーム:mafu
べん(HONDA CBX400F)
ここまで登場したCBXのなかでは、もっともカスタム色が強いかもしれない。フロントフェンダー、アルフィンカバー、テールカウルに加えてスターターカバーもBEET。フロントの足周りは550に換装してダブルインボードに。オイルクーラーもロックハートに付け替えている。マフラーはキャンディーライフの逸品・プロタッチ管。イタリアのメーカー・ジュリア―リのセミシングルシートも見逃せない。ペイントは名匠・ウッドアイの作。
所属チーム:魚心
NAMI(HONDA CBX400F)
一見、「ん、青×白のⅡ型?」となるCBXは、ラップ塗装を施したオリジナルペイント。外装に合わせて、ホイールもインボードイングとブーメランコムスターを黒く塗装している。オイルクーラーはアールズ、マフラーはプリティーレーシング。アルフィンカバーは全国に支部があるCBX乗りのクラブ、紫美香達で製作したオリジナルパーツ。今後は随所にメッキ加工を施す予定とか。どんな姿になるか、楽しみだ。
所属チーム:石東レーシング
しゅうちゃん(HONDA CBR400F)
CBRというとコールマシン、というイメージもあるが、こちらは見た目にもバランスが良く、カスタムバイクとしての魅力を十分に保っている。Ⅱ型のラインを用いて、白×黒のツートンに。ギラギラのラメが吹いてあるが、ペイントは自家塗装というから驚く。フロントフェンダー、アルフィンカバー、テールカウルにスターターカバーはBEET。マフラーはRPM。ハンドルはVFハンを装着している。アンダーカウルもCBRらしい。
所属チーム:石州一家
みえ(HONDA HAWKⅡ)
“どこまでイジってしまえるかが勝負”みたいなところもあるバブで、こうした純正を活かしたカスタムのスタイルは、意外と珍しいのでは? 角タンクにやかんのサイドカバーは、いわゆる“78年のバブ”。これにタックロールの段シートとメーカー不明のメッキマフラー、そしてわずかにケツ上げしたリアフェンダーにサンパチテールといった改造でも、雰囲気はだいぶ違って見える。この大人な改造をほどこしたのが女性オーナーというのも、面白い。
所属チーム:石東レーシング
しろう(YAMAHA RZ460)
まず驚くのはRZ“460”の部分。250をベースにボアアップしたので、パワーも相当なものだ。そのパワーを受け止めるのが当時モノのイノウエのチャンバー。フロントディスクもダブルになっている。外装カラーは純正のままだが、絶妙な高さに調整したケツ上げとアップハンで、そこはかとなくワルい仕様となっている点にも注目だ。当面はこのまま現状維持していく予定だそうだ。
所属チーム:魔風
こうしん(HONDA HAWKⅡ)
色だけ見たらヤカンだが、タンク自体は角タンク。ラインも違うが、このカラーパターンはアメリカからの逆車のもの。他人とはひと味違った雰囲気を持つこの外装に惹かれて、購入したのだそうだ。給油口のカバーにはコーションラベルも残っている。メーカー不明のショート管以外はほぼ純正の状態だが、今後は三段シートを付けてケツ上げして、ワルい仕様を目指すとのことだ。
所属チーム:魔風
てっしゃん(SUZUKI GT380)
ドクロライトやフォークブーツなど、独特のフォルムが単車好きの心をくすぐるB1にセブンスターキャスト、ショート管といったお宝パーツが随所に。リアショップは“ウイングコニー”、キジマのキャリアなど、細部にまで神経が行き届いている。シートはK-STYLE。外装はかなりヤレているが、それもまたサンパチらしさと、今後も手を加える予定はないのだとか。ちなみに、ナンバーは「・・38」だ。
アラトシ(SUZUKI GT380)
こちらのサンパチもB1だが、趣きは若干異なる印象。旭のロング風防にテクニカルサービス本多のアップハン、川口のチョビ三段は、大人のワルさを感じさせる仕様となっている。ロング風防とも相性バツグンのナポロッキ―ミラーやフィアムの三連ラッパなどは、70年代のスタイルを彷彿とさせるものだ。マフラーはヒヅキ管。エンジンのオーバーホールも行っているので、現在の調子は「ビンビン!!」だ。