かつて中国では、人間の人生を四季に当てはめ、色で表現していた。
最晩年の物語を完成させる時期が玄(黒)い冬で玄冬。
経験を積み、その功績を時代に託していく50代から60代を白秋。
燃え盛るような情熱をもって世間に相対していく働き盛りの30代から50代を朱夏。
そして活力と希望に満ち、若草が萌えたつような勢いがある10代なかばから20代前半までを青春と呼ぶ。
そして、青春を意識するのは、40もなかばを過ぎた頃からだ。自身の勢いの減退期に入って初めて、振り返って意識するようになるものだろう。
十代のころは名門チーム八王子スペクターに籍を置き、我が世の春を謳歌していたタレントのヒロミが、1年ほど前から“青春バイク”と称して、当時に乗っていたヨンフォアのリメイクを進めていたが、つい先日レストアが完了。完成と相成った。
できるだけ多くの方に見てほしいと、6月20日に開催された富士河口湖オートジャンボリーの会場でお披露目されていた。
外装はピンクのメタリック。ファイヤーやラインなどの変化は加えず、単色のカラーリングでフロントはトンガリの2面、リアは丸テールを装着し、サイドはアルフィンカバーを取り付け、シートは白のサムアップという仕様。
当時はBEETのキャストを履かせていたようだが、さすがに高価すぎて手に入らないため今回はハヤシの5本スポークを採用したそうだ。
さらにハンドル周りはアップハンにリーゼント気味の短風防という、70年代後半から80年代前半のスタイル。当時はハンドルの幅もかなり左右を絞った状態だったが、その辺は大人仕様で大きな加工は加えていないようだ。
ただ、風防はかなり独特なスタイル。前傾させたスクリーンの前面を、ガムテープで全面を覆っている。
動画のなかで「懐かしい人もいるんじゃないの?」といっていたが、全国的にみても新品のスクリーンにガムテープを貼るのはかなり珍しい。
現車を会場で拝見したときからなぜそんなことをするんだろう? という疑問がずっと拭えなかったが、動画のコメント欄に正解と思われるコメントがあった。
「風防にガムテープ貼ってたのは曲げ過ぎて割っちゃった人でしたが割れてないのに貼るというのが意味も分からず先輩の単車見て真似したって感じが青春です!??」
恐らくこれで間違いないだろう(笑)。
公開された動画は前編・後編ともすでにバズっている状態で、本人解説も入っているのですでにご覧になった方も多いだろうが、画像として見ることができるのはi-Q JAPANだけ! ……かもしれない。
▼“青春バイク”ヨンフォア完成動画の前編がコチラ
▼そして車体の全貌が明らかになる動画後編がコチラ
執筆者:i-Q JAPAN編集部