先日の通天閣近くのレトロゲームセンターで発生した火災。ニュースを見ていたら、「火元は店舗横の奥に停めていたバイクのようだ」と報じられていた。
普通に考えれば「バイクから発火するってどういうことよ?」と思うよな。ガソリンタンクが爆発した? いや、そんな物騒な造りのバイクなんかあるワケねーだろ。
で、いろいろ調べてみたら、最近よく使われている「リチウムイオンバッテリーが原因かもしれない」という説が浮上してきたワケよ。
そこで今回は、このリチウムイオンバッテリーについて掘り下げてみようと思う。
バイクにもリチウムイオンバッテリー? 割と増えてるんよ
リチウムイオンバッテリー、名前は聞いたことがあるだろう。スマホやノートパソコン、最近じゃ電動アシスト自転車にも使われている優れものだ。
そして、バイクのバッテリーにも使われるようになってきている。
これが一体いつから普及し始めたのかというと、実は1990年代の終わり頃からだ。それまでは鉛蓄電池が主流だったんだけど、リチウムイオンバッテリーの方が軽くて性能が良いということで、徐々に普及していった。
特に最近のカスタムやレストア界隈では「軽量化」がキーワードになっていて、このリチウムイオンバッテリーが注目されているんだ。鉛蓄電池よりもはるかに軽いから、車体のバランスにも好影響があるってワケだ。
メリットとデメリットを比較
まずはメリットから見てみよう。
メリット
- 軽量:鉛蓄電池と比べて約1/3の重量しかない。
- 高性能:エネルギー密度が高く、一度の充電で長持ちする。
- 低自己放電:放置してもエネルギーが減りにくい。
ここまで聞くと「最高じゃん!」って思うだろう。でも、良いことばかりじゃない。
デメリット
- 熱に弱い:高温になると劣化しやすい。最悪、発火の危険がある。
- 過充電に弱い:過充電や過放電がバッテリーの寿命を大幅に縮める。
- 高価:鉛蓄電池よりも価格が高い。
この「熱に弱い」と「過充電に弱い」というのが曲者だ。特に夏場、直射日光にさらされる状況での使用は危険が伴う。
過去の事故事例
実際にリチウムイオンバッテリーが原因とされる事故は少なくない。
たとえば、2019年には東京都内で電動キックボードが突然発火したという事件があった。これもバッテリーが原因だったらしい。
さらに、バイク関連でも事例が出てきている。
SNSを見ていると、「充電中に煙が出てきた」とか、「走行中に突然バッテリーが膨張してきた」なんて話がちらほら。原因として多いのは、粗悪品の使用や過充電、そして適切な管理を怠ったことだ。
ちなみに、リチウムイオンバッテリーは一度火がつくと消火が難しい。普通の水や消火器じゃ消せないこともある。専用の消火方法が必要なんだ。
じゃあ、どうすれば安全に使える?
ここまで聞くと、「怖いから使わない方が良いんじゃないか?」って思うかもしれない。でも、リチウムイオンバッテリーは正しく使えば非常に便利なアイテムだ。安全に使うためのポイントをいくつか紹介しよう。
ココがポイント
1. 品質の良いバッテリーを選ぶ:安物買いの銭失いにならないよう、有名メーカーの製品を選ぶこと。
2. 適切な充電器を使用:純正品の充電器を使うことで過充電や過放電を防げる。
3. 過酷な環境での使用を避ける:高温多湿の環境や直射日光が当たる場所を避ける。
4. 定期的な点検:バッテリーが膨らんでいないか、異臭がしないか確認する。
まとめ
リチウムイオンバッテリーは、その軽さと性能の高さでバイク界でも注目されているが、使い方を間違えると火災の原因にもなる危険な一面を持っている。
この記事を機にリチウムイオンバッテリーの扱い方を見直してみてほしい。安全に使えば、これほど便利なものはないからな。