世の中にはブッとんだバイクが意外とある。なかでも今回は見た目のインパクトが、こう……マトモとバケモノの間を綱渡りしてる危ういタイプのヤツをチョイスした。
その姿を公開しよう。
はいドン!
なんかAIが描いたコラっぽいけど、ガチで現実だ。エンジンを16基使った「世界で最も多気筒の公道走行可能な車輌という記録も持つバイク」ですってよ奥様!
驚異のエンジン構成
こちらのバイクの名称は「ティンカートイ」。
英国のバックヤードビルダー、サイモン・ホワイトロックさんが2003年に製作した、16基のカワサキKH250三気筒2ストロークエンジンを6列に配置した48気筒エンジンを搭載するモーターサイクルだ。
エンジンは排気量4.2リットルで、理論上は512馬力を発揮できる可能性があるが、実際にはそれほどの出力は期待できないとのこと。
理論上の最高速が出せないのは、重量とか直進遂行性とか剛性とか、様々な問題が絡んでいるんだろうけど、そもそも512馬力の最高速を出すには誰かが運転しないといけないわけで、512馬力のバイクを押さえつけつつアクセルを全開にできる人間は、この世にはいない笑。
実質的に最高速は計測不可能だろう。
設計の背景と技術
ホワイトロックさんは以前から多気筒エンジンのバイクを製作しており、今回のプロジェクトはその経験の集大成。カスタムフレーム、ホンダ・ゴールドウィングのフロントエンド、ハゴン製のホイールなど、細部に至るまで特別に設計されている。
スターターモーターとして125ccの2ストロークエンジンを搭載するなど、複雑な燃料供給システムを持っている。そしてこの長細〜いタンクにどれだけガソリンを入れられるのか、ものすごく気になる笑。
ギネス記録と市場価値
「ティンカートイ」は、世界最多気筒数の機能的な車両としてギネス世界記録を保持しており、そのユニークさと複雑さから多くの注目を集めている。現在、このバイクはボナムズのオークションに出品されている。推定価格は5万1000ドルから7万6000ドル。日本円にして800万から1200万円。意外と安い!
走行性能と独特のサウンド
このバイクは英国で公道走行が認められており、その独特のエンジン音は爆撃機のような(!)迫力だという。トップスピードや正確な最高出力は不明なものの(そりゃそうだ)、走行中の青い煙を吐き出す光景は圧巻。
なんだか遊び心を変にこじらせたようなバイクであることに間違いはなさそうだ。
「ティンカートイ」は、バイク愛好家のみならず、機械工学の奇跡としても評価されている。こういうバイクが日本からも誕生しないものかな。もしオレこんなの知ってる、またはオレが作ってるぞ!という方がいたらゼヒご一報を!
詳細はSilodromeでご覧あれ。
※ ボナムズオークションのページ