過去の名作を期間限定で無料公開している東映。過去には『ビー・バップ・ハイスクール』なども公開していたが、今度は暴走族映画の金字塔(⁉)『湘南爆走族』を無料公開している! やってくれたぜ東映様!
諸説はあるが、メジャーなコミック誌で初めて連載された暴走族漫画が『湘南爆走族』。たった5人のメンバーながら全員がラスボスクラスの猛者で、さらに主人公はバイクのテクニックもケンカも関東一というチート(趣味は手芸)。乗っている車両もGS、バブ(風防付き)、サンパチ(フルカウル装着)、ケッチという“ちゃんとしたバイク”でギャグとマジのバランスも程よい良作だった。
そのコミックの実写化が本作で、公開当時の評価はそれほど高いわけでもなかったが、あとから評価がガツンと伸びていくという、かなり珍しいタイプの映画でもあった。
評価された要因のひとつがビデオ・DVD売上の高さ。映画館に行くまでではないけど興味はめっちゃある! という層が相当数いたということだろう。
さらに、あとから評価を高めた理由がこれ!
江口洋介の映画デビュー作だった!
“湘爆”の主人公の名前が江口洋助で、主役の名前が江口洋介。なにかの冗談か、それとも戦略的なものなのかと思われていたが、まったくの偶然だったらしい。
さらにこの人も。
織田裕二の映画デビュー作でもあった!
めちゃくちゃトンガっていたらしく、最終オーディション時には石川アキラの3色リーゼント姿で現れ、「特技はケンカです」と吐き捨てたという逸話も。
さらにさらに!
竹内力も映画本格デビュー作だった!
正確には前年に公開された『極道の女たち』でスクリーンデビューは果たしていたが、あくまでも端役で“ライバルチームのリーダー”というメインどころの役を演じるのはこれが初。ただ、当時はまだ線が細い、いわゆる“ヤサオトコ”で、とてものちのミナミの帝王にまで成長するとは、誰も想像がつかなかった。
さらにさらにさらに清水美沙や杉本彩なども映画初出演。彗眼というか先見の明というか、オーディションでちゃんと当たりだけを引き当てていたことになる。東映ヤバい!
主要キャストで名前が知られていたのは石川アキラの彼女役で出演していた杉浦幸と横浜銀蝿の翔くらい。翔は漫画の元キャラ、地獄の軍団の総長・権田二毛作のモデルになっていて「極力マンガの元キャラに似た人物をキャスティングしたい」という制作陣の意向もあり、モデルが本人を演じるという珍しいパターンとなった。
作品としても江口洋介のGS400に石川アキラのバブ、丸川角児のケッチ、桜井信二のGT380などバイクの再限度が高く、さらに権田のRZ350や竹内力演じるライバルチーム・横浜御伽のリーダーが乗るZ400FXなど脇を固めるバイクも族車率が高いので、登場するバイクを見ているだけでも楽しめる。
無料公開は8月1日まで。今すぐチェック!
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