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【サメ・ダルマ】70年代生まれの8割が知っているのに00年代生まれは8割が知らないクルマの愛称が面白すぎた!【動物編】

バイクにも車にも、日本の旧車には様々な形で愛称がついている車種が存在する。

あらゆるモノにはタマシイらしきものが宿る、という日本人特有のアニミズムのせいだろうか、人気だから、というだけでなく、不人気者にも固有の愛称があったりと、改めて並べてみるとなかなか面白いケースが多々存在する。

そんな日本の旧車から今回は、動物の名前が付けられた車種をピックアップしてみた。

全体というより一部のイメージから、【サメ】


当時はボディの形状の一部もしくは全体的な雰囲気を誇張して愛称を付けられるケースが多いが、ブルーバード610に付けられた愛称が“サメ”

フェンダーの前部に設けられたスリットの形状がサメのエラに似ていることから、“サメ”……というか“サメブル”と称されるようになった。

ただ、厳密にいうとこのスリットはマイナーチェンジ版として発売された2000GT以上のグレードにしか設定されていないので、610ブル―バードすべてがサメブルというわけではなく、当時は上位グレードを“サメブル”として区別していた側面もある。
 
 
 

テールとライトのそれぞれに起因する【ブタ】


ブタ〇〇という形で相性にブタの二文字が入る車種は二つある。

ひとつは“ブタケツ”と呼ばれるC130ローレル。ボディと一体化させたバンパーにランプを収めた、当時としては特異なスタイルから自然発生的にこの愛称が付けられたが、これもC130系すべてをブタケツと呼んだわけではなく、4ドアセダンと2ドアハードトップのうちの2ドアハードトップのみ、この愛称が適用される。

ちなみに、このローレルは根底に「スカイラインより上品に、セド・グロよりも親しみやすく」というコンセプトがあり、このC130も外見上はスカイラインの“ケンメリ”との類似点は多い。ただ、残念ながらどっちつかずのポジションで収まってしまった。

そしてもうひとつが“ブタ目”と呼ばれるMX30系のマークⅡ。グリルの両脇に直接埋め込まれた丸いライトがブタのようだと命名されたということらしいが、ほぼ同時期に発表されたMX41チェイサーは“ブタ目”とは言われない。

そもそも「ブタに似てるか?」という問題は、最近になっても消えないままだ。
 
 
 

丸っこくもイカついイメージから【ダルマ】


トヨタが放ったライトウェイトスポーツ、セリカ。グリルと連動させた形状の専用バンパーなど当時としてはかなり攻めたデザイン(当時のマスタングに酷似しているという話は一旦置いておくとして)で、瞬く間に人気車種となった。

用意されていたのは2ドアハードトップと、ハッチバックのリフトバック、通称“エルビー”。リこのLBとの差別化を図る意味もあって名付けられた愛称が“ダルマ”だった。

フロントノーズはほぼ同型ながら、直線的なLBに比べて曲線を多用した2ドアのスタイルに“ダルマ”は、言いえて妙。元々が人気車種だったこともあり、好意を以って受け入れられた愛称だった。
 
 
 

大きいことは良いことだ?【クジラ】


長らく日本の大衆向け最高級車としての地位にあった、トヨタ・クラウン。最近でこそその地位をレクサスに譲り、高級車でありながら攻めた仕様を世に送り出しているが、昭和の時代に不人気車種の称号を得てしまったことが一度だけある。

時まさに高度成長真っただ中、東名高速の全線開通などもあって、空力特性を重視したデザインが必要、そのほうがキャッチー!と、トヨタの開発チームが考えたのは想像に難くない。

ただし、それが一般に受け入れられるかどうかは別の話。段差のついたフロントノーズや、グリルと連動したバンパー=カラードバンパーなど、一気に斬新な方向にかじを切ったことで、大衆を置き去りにしてしまった感は否めない。

この斬新なスタイルがクジラに似ているということで、付いた愛称が“クジラクラウン”。以降、20世紀の間はずっと高級車としての矜持を保ち続けたのも、このクジラクラウンあってのことだと言えなくもない。

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