割とメジャーな仕様のひとつに、ララバイカラーと呼ばれるものがある。
火の玉の外側が白、内側が赤という、いわゆる“羅漢カラー”と同じ配色、もしくは火の玉の上面が左右で繋がっているパターンのいずれかを呼ぶものだが、これは漫画『あいつとララバイ』に登場する主人公・菱木研二が所有するZ2のカラーリングに由来する。
作中でも上面は滅多に出てこないのだが、これがセパレートになっていたり繋がっていたりするため、どちらのパターンでも“アリ”ということになっているようだ。
こちらのゼファー750は、そんなララバイカラーの外装を乗せているのが特徴で、フレームも研二君仕様と同じく赤というこだわり様。さらにはベースにゼファーを用いたことで、奇しくもトリプルディスクに三本スポークという、作中でカスタムしたバイクと同じスタイルを手に入れることができている。
それだけではない。作中の研二くんのZ2を意識して、シートは白に、そしてマフラーもアルミのサイレンサー付きの4-1管を装着している。面白いのは、白いシートとサイレンサー付きのマフラーは、画集やカラーイラストなどを見る限り確実に存在する組み合わせではあるが、残っているイラストの数としては少数派。王道スタイルを継承しつつ個性を打ち出してもいるのが面白い。
さらに面白いのがこのスタイルでロング風防を装着しているところ。ハンドルの位置も、よくよく見ると鬼ハンに近いポジションになっている。このあたりはかなりワルさがただよっている。
もう一点、面白いのがスカチューンになっているところ。さらにバッテリーの隠しどころが見えないのも面白い。
伝統と革新がほどよくミックスされている、稀有な存在と言えそうだ。
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