「おぎのや」という店名は知らなくても、峠の釜めしの名前くらいは知っているだろう。かつては信越線の『横川』駅で販売していた、「好きな駅弁ランキング」などがあれば、たいがい上位TOP3に入る人気の駅弁。現在も、長野新幹線や北陸新幹線の横川―軽井沢間で車内販売されているほか、上信越道の横川SAや横川駅そばのドライブインなどでも、峠の釜めしは購入することができる。
さらに言えば、おぎのやは北関東・甲信地区のツーリングスポットで、横川のドライブインに着いて釜めしを食して帰路に付く、という定番のコースにもなっている場所。高速道路とワインディングの両方が楽しめるので、走って面白い人気のコースだった。
その「おぎのや」が閉店するという!
モータリゼーションの変化で、駅弁とはいいつつ現在ではドライブインでの売上が7割から8割を占めるようになっていたという。新型コロナ禍で人流が抑制された影響が出た結果とはいえ、これほどまで大きな問題になるのか……というのが正直なところ。
❝弁当「峠の釜めし」の販売で知られる荻野屋(群馬県安中市)は5月13日、ドライブイン「おぎのや 長野店」(長野県長野市)を8月31日で閉店すると発表した。
長野店は1997年1月にオープン。上信越自動車道長野インター近くに位置し、峠の釜めしをはじめ、おやきや信州そばなど長野県名物を含めた土産物や食事を販売してきた。観光バスを誘致して食事を提供するなどしており、1000人が一度に利用できるスペースもあった。❞
・・・ん?
閉店するのは長野店。横川の本店じゃなかった!
いくら新型コロナ禍とはいえ、高速のサービスエリアで大々的に販売をしているのに閉店はさすがに驚いたが・・・。
とはいえ、大打撃を被っているのは間違いない事実だろうし、これが本店での話だったとしても、不思議はなかったわけだ。
この新型コロナウィルス禍が収まらないことには、大事な人だけでなく大事な場所や思い出すら失う可能性があることを、しっかり認識して日々の行動に活かしていただきたい。
執筆者:i-Q JAPAN編集部