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【これでフィニッシュ!!】不良漫画の神様・所十三&ヤンキー界の重鎮・岩橋健一郎が伝えたかったこと!!

第二章がスタートした『ドルフィン』の強力タッグ、所十三先生と岩橋健一郎先生のWインタビューも、今回がラスト。作品を通じて伝えたいメッセージなどを熱く語ってくれた。所先生は単車&不良系メディア初登場。漫画にかける静かに熱い想いを受け取ってほしい。
――読者にとっては気になる『ドルフィン 第二章』の今後について教えていただきたいのですが。

(岩橋氏、以下 岩) 今後はヤバいよ。

(所氏、以下 所) 実は今日もさっきまでその話でずっと打ち合わせをしていたんです。

(岩) 冒頭ではたまたま第二章になったって言ったし、それは嘘じゃないんだけど、本格的に暴走族として動き出すのは第二章からだから。今まで以上にインパクトのある話題に事欠かないっていったら、作品のファンの方にはどのくらいのレベルか分かってもらえると思う。

所 直近だと、横浜連盟との関係がどうなっていくか? とか。結論からいうとこれをまとめ上げていくんだけど、どうまとめ上げていくかが……ね?

(岩) 話としては、めちゃくちゃ色んなエピソードがあって、どこを取り上げていくかもだいたい決まって……あとはもう、所先生という一流シェフが腕を振るってくださるから。間違いなく面白くなるよ。

(所) 逆に、ストレートに描き過ぎないよう注意しないといけないくらい。

――作品中の気になるキャラとしては、“ダーティーキャッツ”の橘 翔がいます。

(岩) たぶん彼は作品が続く限り、要所要所で出てくるよ。

(所) 永遠のライバルですからね。そうそう決着はつかないですよ。

(岩) ちょっとしたらまた彼との因縁が再燃するはずなんだけど、その前にまず横浜連盟をどうにかしないといけない事情が、彼ら死紫王にもあるみたいで。

――ダーティーキャッツ以外のライバル・チームも登場してくるんでしょうか?

(岩) そりゃあ登場してくるよ、ざっと30は出てくるんじゃない(笑)?

(所) その30チーム全部と闘っていたら彼らも身が持たないと思うんですが(笑)、バトルに次ぐバトルになるのは間違いなさそうですね。

(岩) リアルでは自分ら対複数チームとか、そういうパターンもあったから。それを含めるとチームの数は増えちゃうよね。


▲強い信頼関係が築かれているお二人。それはすでに絆と呼んでも差し支えないレベル

(所) 本当にまだ打ち合わせを終えたばかりだから、横浜連盟との抗争から先は断定的なことが言えないんだけど、面白くなりそうな予感はすごくします。オイラ自身がどう描いていこうかなぁって、ワクワクしてるし。

(岩) リアルなものをただただリアルに描いていったら暗~くて重~い、悲壮感が漂いまくってるストーリーが淡々と続いていっちゃうんだけど、『ドルフィン』はそういう作品じゃないと俺は思ってるんだよね。どうですか? 先生。

(所) 我々の仕事はある部分はグッと簡略化したり、逆に誇張したり、見せちゃいけない部分は省いたりして、お客さんに提供することだと思うんです。この作品については岩橋くんの半生という軸から乖離しない範囲で、いかに展開させるか。そこが肝だと思います。

――生粋の江戸前寿司職人が必ずネタに“ひと仕事”加えるのと似た感覚ですね。必ずしも生(き)のままがいいとは限らない、という。

(所) ただ、岩橋くんの場合は軸になる部分の幹がものすごく太いから、やっていて困ることは全然ないですけどね。どこをどうやっても面白くなるのは分かっているから、あとは提供する側の問題というか。

(岩) 正直、不良少年の人生なんて、そんなにいくつもパターンがあるわけじゃないと思うのよ。それがこの所先生が調理してくれたら、イワシだってタイの刺身より美味しくなっちゃうんだから。そのへんの寿司職人じゃ太刀打ちできないよ?

(所) ね、この熾烈な人生の歴史と軽妙な語り口の両方を生かすのが自分の使命ですよね。
――もちろんエンターテイメントのフィルターはかかっていますが、半自伝じゃないですか。ある意味、自分の人生そのものを丸投げするようなものだから、そこに対する不安や怖さもあるんじゃないかとも思うんですが。

(岩) ないない、それはないよ。これまでの作品を見ていたら、そんなえげつない描写があったかっていったら、それはないわけじゃない。作家先生としても尊敬しているし、こうしてお会いして話をさせていただいて、人間的にも尊敬できる方だったいうのがあるから。もう、どうやってくれても構わないし、それを不安と思っていたらなにもできなくなっちゃうよ。

(所) それこそ、エンターテイメントのフィルターはかけるけど、岩橋くんという存在がなかったら自分は何もできないわけで、そこに対するリスペクトは当然持っていないといけないと思っています。自分のなかで気を付けているのは、岩橋くんの家族……特にお子さんがこの作品を見たときに不快な思いをしないようにと。それだけは自分に言い聞かせています。
▲岩橋氏が語る「コミックならではの魅力」が、見開きを使った大ゴマ

――お二人の間には、すでに“絆”といってもいい信頼関係が生まれているんですね。では、最後に『ドルフィン』読者の方々と、当『i-Q JAPAN』の読者に向けて何かメッセージを頂戴できますか?

(岩) やっぱり暴走族が世間から叩かれる存在なのは、これはもう仕方のないことなんだけど、ただ知っておいて欲しいのは、“不良少年にもルールがある”っていうこと。特に暴走族は、普通の人間じゃ耐えられないくらい厳密なルールに縛られて生きている人種なんだよ、っていうのは、理解しなくてもいいから知っておいてほしいよね。もうひとつ、これはすべての男性に向けて言いたいことだけど、男なら「男の美学」を貫いて生きてほしい。法律に基づいた善悪だけじゃないと思うんだ。男に必要なのは。

(所) 岩橋くんがいうことって、暴走族っていう色眼鏡を外して見たら、誰もが認めざるを得ないことだと思うんですよね。仲間は絶対に裏切らない、弱い者は守る、地元を大切にする。これ全部、法律で守りなさいって決められたことじゃないけど必要なことだと思います。

(岩) たとえば、学校の風紀が最近乱れています、誰が原因か分かりますか? 先生にこっそり教えてください、みたいなことを言われたときに、今どきの考え方だとむしろチンコロ(告げ口)するのが正解みたいな風潮だけど、男としてはそれってどうなの? って話で。

(所) 『仁義なき戦い』でも、リアリティがあるのは金子信雄さんだけど、支持されるのは菅原文太さんじゃないですか。やっぱり男の子には「男の美学」みたいなものは持っていてほしいって思っちゃうんですよ。この作品からそういった「男の美学」を少しでも感じ取ってもらえたら嬉しいと、オイラも岩橋くんも思っています。
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【PROFILE】
所十三(ところ・じゅうぞう) 84年のデビュー作『名門!多古西応援団』(月刊少年マガジン、講談社)から『仰げば尊し!』(週刊少年マガジン、講談社)と、ツッパリ少年を主人公とした作品で人気を集め、91年連載スタートの『疾風伝説 特攻の拓』(原作:佐木飛朗斗、週刊少年マガジン、講談社)の大ヒットに至って『不良漫画の神様』と呼ばれる存在に。恐竜にも精通しているほか、最近ではモノノフ(れに寄りの箱推し)としても有名。
【PROFILE】
岩橋健一郎(いわはしけんいちろう)
青少年不良文化評論家。少年時代を暴走族「横浜連合鶴見死天王」として過ごす。大学卒業後は当時の経験を活かし、全国の不良少年たちの声を拾い上げている。月刊チャンプロード誌上では29年間にわたって現役暴走族たちをインタビューしてきた。現在も各種メディアで不良少年の声を代弁する、ヤンキー界の重鎮。
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2017年10月26日(木)~2017年11月25日(土) 23:59

●当選発表
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①単車系メディア「初」登場!! 『ドルフィン』コンビ 所十三&岩橋健一郎がi-Q JAPANに降臨!!

②【パート2も絶“口”調!!】不良漫画の神様・所十三&ヤンキー界の重鎮・岩橋健一郎がi-Q JAPANに降臨!!

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