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単車系メディア「初」登場!! 『ドルフィン』コンビ 所十三&岩橋健一郎がi-Q JAPANに降臨!!

2017年10月24日

なななな、なんとWebメディア・チャンピオンクロス[秋田書店刊] で好評連載中の半自伝漫画『ドルフィン』から、ヤンキー界のメディア・リーダーであり原作者の岩橋健一郎氏と不良漫画の神様・所十三先生がi-Q JAPANにやってきた!! 『疾風伝説  特攻(ぶっこみ)の拓』をはじめ数々の不良漫画を描いてきた所先生だが、意外や単車系メディアに登場するのは初めて。刮目せよ!
――まずは『ドルフィン』第二章のスタート、おめでとうございます。ファンとしてはこの数か月間、ずっとおあずけを喰らったペットのように、再開を待ち望んでいました。

(岩橋氏、以下 岩) まさか打ち切りだと思ってたんじゃないの(笑)?

――いやいや、そんな熱量の作品じゃないのは、ファンも分かっていました(笑)。

(岩) でも休載は想定していたことなんだよ。ね、先生。

(所氏、以下 所) そう。ふたりのスケジュールが合わなくなるのはかなり早い段階から分かっていて、(チャンピオンクロス)編集部の担当さんとも、そんな話になっていたんです。

(岩) ただ、待ってくれているファンの人からしたら思いのほか長いお休みだったみたいで、「終わっちゃったんですか?」「次はいつなんですか?」って声が、すごく多くてね。普通に再開しても「またお休みしちゃうんじゃないんですか?」みたいな心配をしちゃうんじゃないかと思ってさ。それで本格再開ですよ、っていうのがより伝わりやすいように『第二章』って形にしたわけ。

――それを聞いて安心しました。我々にとっては神様と仏様の合作ですから。

(岩) そんなめっそうもない! 俺なんかと所先生を同列に扱っちゃ駄目だよ。

――とはいえ、それぞれのジャンルでカリスマ的な人気を誇るお二方の合体に驚喜したファンは多いと思います。

(岩) 一番嬉しかったのは俺だもん。最初に聞いたときはビックリしたよね。あの所十三先生が、俺のことを漫画にしてくれるんですか? って。

(所) たまたまオイラの担当編集さんが、岩橋さんとも10年来のお付き合いがあったんですよね?

(岩) その編集さんと一緒に仕事をする機会があって、自分はこういう経歴の人間ですよ、ってまとめたものを渡してたんだ。ある書籍のなかでプロフィールのちょっと長いものが必要だって言われて書いたものだから自伝……まではいかないけど、プロットにしてまとめたものだよね。それがだいたい15年位前。

(所) オイラもその編集さんから「こういう経歴で、いま現在はこういう活動をされている方の半生記が手元にあるんです。なんとか形にしたいんですよね……」っていう話は、ずっと前から聞いてたんですよ。それこそ、10数年前に。

――その頃は、作品にする前提の打ち合わせとかではなく?

(所) そうですね。食事中の会話というか、余談というか(笑)。

(岩) 実は『ドルフィン』構想15年! って書いといて(笑)。 

――かしこまりました(笑)。それが、やがて結実したと。

(所) ネット配信の『チャンピオンクロス』を立ち上げる時に、「先生、あの話を作品にしましょう! キラーコンテンツになります!」って、岩橋くんの資料を改めて見せてもらって。
――最初に拝見されたときの感触といいますか、様々な原作をご存知の所先生の目からご覧になって、岩橋先生の原作にはどんな印象を持たれましたか?

(所) 面白かった! ……いや、面白いっていっていいのか分からないけど、すべてがリアルじゃないですか。今まで感覚で描いていたものが、「実際はこういうことなんだ!?」とか、「ここはこういう意味があってこうなっていたのか!」みたいに、全部鮮明に見えてくるんですよね。そういう部分も含めて面白かったし、ワクワクしましたよね。

――暴走族に限らず、どんなにマニアでも現場のリアルは分からないことが多いですよね。

(岩) あえて外側には見せない部分もあるじゃん? ひけらかすのはダサい、って風潮もあったし、一般の人にアピールしても仕方ないって思ってたし。

(所) まさにこういうところですよ。岩橋くんたちの暴走族には美学がちゃんとあるんですよね。今のご時世、暴走族を賛美するようなことを言っちゃ駄目かもしれないけど、自分たちで決めたルールに関しては非常に厳粛だし、見せ方も見られ方も意識のなかにあるなっていうのは感じるんですよ。それって、すごくリアルじゃないですか。想像だけでは分からない部分ですよね。

――では、原作者としての岩橋先生には、どんな印象をお持ちですか?

(所) オイラ漫画家を30年くらいやってるけど、こんなに打ち合せが楽しい作品って初めてかもしれない(笑)。

(岩) 俺はただ昔話を語っているだけですよ先生(笑)。

(所) 定期的に会合を開いて、オイラと編集さんで当時の話を徹底的に聞いてるんです。打ち合わせと称して。

(岩) 警察の尋問でもこんなに厳しくなかったよな、ってくらいに。まぁ、警察が相手の場合は何を聞かれても喋らなかったけど(笑)、所先生に聞いてもらえるのは光栄なことだし、本当に喜んで聞いてくださるから。なんでも喋っちゃうよね。

――当時の警察も、そのくらい話してくれたらどれだけ楽だったか分からないですね(笑)。

(岩) そこは信頼関係の違いでしょう。

(所) ただ、完全なドキュメントだと書けない話があまりにも多いから(笑)、そこは注意しないといけないのと、完全な実話にするとしたら登場人物が今の数倍は必要になっちゃうんです。でも、それをやると読者は混乱するし、冗長な話になってしまうから、ある程度のエピソードの振り分けはしています。

▲岩橋先生がネームの時点で涙したという名シーンがコチラ。年齢差を超越した友・ミノルの“最期の”告白が胸に迫る
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――具体的には、どういうことを行うんでしょうか?

(所) すごい強烈なエピソードを持っているキャラがいたとしますよね。それが主要メンバーだったら問題ないんですけど、おそらく本筋にはその一回しか出てこないだろうな、っていう人もいるんです。そういった時に、すでに登場しているメンバーのエピソードとして振り分けてしまった方がストーリーとしてはスッキリする場合があるんですよ。

(岩) そのへんのバランス感覚が素晴らしいんですよね。毎回、ネーム(※1)を読むのが楽しみでしょうがない。「あの話がこうなったのかぁ!」っていう驚きがあって。これだけは原作者の特権だね。

――どうアレンジされているかまでは、我々には知る由もないですし。

(岩) 時代性もあると思うんだ。当時だったらそこまで非難されないようなことでも、現代社会だとドン引きされちゃうようなさ。そういう部分も上手にくみ取ってくれているから、本当に尊敬しかないよね。

――では逆に、アレンジされたところが「そういう意味じゃないんだよなぁ……」っていうジレンマを抱えたりとかは……

(岩) ないないない、あるわけがないよ。もう完全にまな板の鯉。おんぶにだっこに肩車だから。これ以上ないシェフに調理してもらえるのは鯉としても心強いよね。どうぞ切ってください、っていう。

(所) 毎回この名調子なんです(笑)。とにかく情報量の塊みたいな方だから、その情報をどうやって形にするか。漫画にしていくことの楽しさが、凄くあります。

(岩) 構成力が凄いから、ネームの段階でビンビンきちゃうんだ。ミノルのシーン(※2)なんて、まだ全然画になってないのに泣きそうになっちゃったもん。

パート2は25日公開。お楽しみに!


※1漫画を描く際の下書き兼設計図。コマ割りやセリフはこの時点で決めておき、編集部に提出する。この時点で微調整が入ることも。ほぼペン入れを残すのみの場合もあれば、コマ割りとフキダシだけの場合もある。

※2岩城少年たちに“殺人拳法”を伝授してくれた沖縄県民。本名は金城稔。内地の水が合わず病に伏せってしまう。
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【PROFILE】 所十三(ところ・じゅうぞう) 84年のデビュー作『名門!多古西応援団』(月刊少年マガジン、講談社)から『仰げば尊し!』(週刊少年マガジン、講談社)と、ツッパリ少年を主人公とした作品で人気を集め、91年連載スタートの『疾風伝説 特攻の拓』(原作:佐木飛朗斗、週刊少年マガジン、講談社)の大ヒットに至って『不良漫画のカリスマ』と呼ばれる存在に。恐竜にも精通しているほか、最近ではモノノフ(れに寄りの箱推し)としても有名。今回のTOP画でもさりげなくZポーズをキメている。
【PROFILE】 岩橋健一郎(いわはしけんいちろう) 青少年不良文化評論家。少年時代を暴走族「横浜連合鶴見死天王」として過ごす。大学卒業後は当時の経験を活かし、全国の不良少年たちの声を拾い上げている。月刊チャンプロード誌上では29年間にわたって現役暴走族たちをインタビューしてきた。現在も各種メディアで不良少年の声を代弁する、ヤンキー界の重鎮。
当インタビューを最後まで読んで頂いた方に嬉しいお知らせ!! 所十三先生から直筆のイラスト入りサインを1名様にプレゼント! しかも当選者には名前を入れて進呈いたします! 気になる応募方法は、インタビューの第三部ラストにて公開します!


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②【パート2も絶“口”調!!】不良漫画の神様・所十三&ヤンキー界の重鎮・岩橋健一郎がi-Q JAPANに降臨!!

③【これでフィニッシュ!!】不良漫画の神様・所十三&ヤンキー界の重鎮・岩橋健一郎が伝えたかったこと!!

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