バイク乗りなら一度は耳にしたことがあるだろう「地球ロック」。
「なんか強そうな名前だけど、結局どういうこと?」と疑問に思っている人もいるんじゃないかな。
俺も最初は「なんかの新曲……?」とか意味不明なことを考えていた。
が、調べてみたら実にシンプル。バイクを地面や構造物にガッチリ固定することで、盗難を防ぐ手法のことだ。
普通のロックは車輪やフレームに巻きつけるだけだから、最悪バイクごと持ち上げられて終わり。でも地球ロックなら、物理的に動かせなくすることができる。強盗団が「こりゃ無理だな」と諦めるレベルの防犯力を誇るのだ。
今回は、この「地球ロック」について深掘りしてみるぞ。
なぜ「地球ロック」が最強なのか
バイクの盗難手口は年々巧妙になっている。
車輪を持ち上げる「担ぎ上げ盗難」、鍵穴を破壊する「ピッキング」、果てはトラックでそのまま持ち去る「積載強盗」まである。
なにせバイクはクルマに比べりゃ盗みやすいし売り捌きやすい。しかも旧車となれば値段も上々ときたもんだ。
そんなフトドキドモに対抗するには「とにかく動かせないようにする」のが一番だ。
地球ロックは、バイクをガードレールや柱、地面に埋め込まれたアンカーなどと連結することで、物理的に動かせなくする。
単独のディスクロックやU字ロックとは違い、「持ち上げる」という選択肢を潰せるのが最大のメリットだ。
例えば、ある実験ではディスクロックだけのバイクがわずか30秒で持ち去られたのに対し、地球ロックを施したバイクは諦められたというデータもある。
いつから「地球ロック」と呼ばれるようになったのか
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これはエアーズロック
「地球ロック」という言葉、いつからあるのか?
どうやら2000年代初頭にはすでに使われていたらしい。ネットの古い掲示板には「地球ロックしとけ」みたいな書き込みが見つかる。
ただ、正確な起源は不明だ。
「バイクを地球に固定する」という発想がシンプルすぎて、自然発生的に広まったのかもしれない。
少なくとも、今ではバイク盗難防止策として確固たる地位を築いている。
地球ロックに使えるおすすめグッズ
地球ロックをするには、それなりに頑丈なチェーンやロックが必要だ。普通のワイヤーロックじゃ簡単に切断されてしまうからな。
以下、いくつか使えそうなグッズを紹介しよう。
ABUS Granit Extreme Plus(定価2万円前後)
ドイツ製の超頑丈チェーンロック。重量は約5kgとヘビー級。
KRYPTONITE New York Fahgettaboudit(定価2.5万円前後)
アメリカのプロ仕様チェーン。名前からして「Forget about it(盗めるわけねぇ)」といった感じで頼もしい。
アンカー固定式ロック(価格1〜3万円)
地面に埋め込むタイプのアンカー+U字ロック。自宅での地球ロックには最適。
変わり種・究極の地球ロック
一部のライダーは「絶対に盗ませない」ために極端な手段を取っている。
鎖や基礎をコンクリに埋める
自宅駐輪場のコンクリを割って、鎖やロックするための基礎を埋め込む猛者もいる。さすがに誰でも真似できるってワケではないが、鉄壁の防御だ。
複数ロックの併用
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これはやりすぎ
U字ロック+ディスクロック+地球ロックと、盗む側のやる気を完全に削ぐ組み合わせ。
GPSトラッカーの併用
万が一盗まれても、AirTagやAlterLockを仕込んでおけば追跡できる。
バイクを盗むとどうなるのか
最後に、「もしバイクを盗んだらどうなるのか?」を改めて確認しておこう。
ココがポイント
- 窃盗罪(刑法第235条):10年以下の懲役または50万円以下の罰金
- 器物損壊罪(刑法第261条):3年以下の懲役または30万円以下の罰金
- 住居侵入罪(刑法第130条):3年以下の懲役または10万円以下の罰金(敷地に侵入した場合)
加えて、売買や解体を行えば「盗品等関与罪」が適用されることもある。
最近は防犯カメラやGPS追跡の普及で、捕まる確率も上がっている。バイク窃盗団も昔のようにはいかない時代だってこと、気づいて欲しいもんだぜ。
まとめ
地球ロックは、バイク盗難対策の中でも特に有効な方法だ。だが、100%安全とは言い切れない。できることなら、ロックを複数使い、駐車場所にも気を配りたい。
「絶対に盗まれたくないなら、徹底的にやるしかない」
バイクは命を預ける相棒。守るべきものは、しっかり守ろうじゃないか。