アイドル業界、というかアイドルヲタ界隈で使われる「おしへん」という言葉を知っているだろうか。
「おしへん」を漢字に変換すると「推し変」で、主にグループのなかでイチオシしてきたメンバー(推しメン)から、別のメンバーに乗り換えること。メンバーにとっては自身の経済を下支えしてくれるファンがひとりでも減ってしまうのは避けたいので、表向きは御法度とされているが、さほど珍しいことではない。知らんけど。
そして、この「おしへん」が御法度とされている界隈が、ほかにもあるのをご存じだろうか。というか、普通の方は「推し変」自体をよく知らない方も多いだろうが。
それが自動車業界。というかナンバープレート界隈。
車のナンバーには「お・し・へ・ん」が使用されていない。それぞれにちゃんとした理由があって、
「お」 ……「あ」、「す」、「む」と見間違える可能性があるほか、「を」と発音が同じため。
「し」…… 「死」を連想させ縁起がよくないため。
「へ」……「屁」を連想させイメージがよくないため。
「ん」…… 発音しづらいため。
車のナンバーは事件や事故の際に最も有力な手掛かりになるものなので、見間違えやすいとか発音しにくいという理由は至極当然かとも思えるが、イメージや縁起の良し悪しも影響するのは予想外だった。
とはいえ何の規制も無かったら「し ・・42」のような番号が回ってくることも起こりうるわけで、科学的には何の根拠もないとはいえ流石に気分はよろしくない。
同様の理由で、上記のようなことが起こらないよう数字の「42」「49」も、希望番号制度で指定された場合を除いて振り出されることはないそうだ。
これはもちろん「42=〇に」「49=始終苦しむ」を想起させるためで、マンションの部屋番号などでも使用されないことが多い。ただし、ところ変われば何とやら、これらの数字がアメリカでは逆に人気のある数字となっている。
【日本で不人気だけど海外で人気の数字】
「42」……黒人で初めてメジャーリーガーとなったジャッキー・ロビンソンの背番号で、MLBでは現在、全チーム共通の永久欠番となっている。
「49」……1848年にカリフォルニア州サンフランシスコ周辺で発見された砂金の採掘者が殺到したゴールドラッシュのなかでも、最初期となる1849年に集まってきた人々が49ersと呼ばれた。ゆえに「49」はアメリカ人にはラッキーナンバーでありフロンティア・スピリットの象徴でもある。
お盆の帰省ラッシュで渋滞しているなか、ナンバープレート前後左右を走る車両のナンバーを見ながら、そんな話をしてみたらいかがでしょうか?
\最新スタイル情報満載!/