北陸は石川県の老仁会は古くから活動を続けている老舗の旧車會。各地のイベントで、その名前を耳にしている方も多いだろう。
その老仁会のメンバーのバイクとして目立っていたのがこちらのGS。“北陸からの刺客”と呼ぶにふさわしい見た目のインパクトはなかなか強いものがある。
目に付いた理由の一番は、そのペイント。車両を覆いつくす和柄のペイントだ。フルカウル、タンク、サイドカバー、フェンダーと、全体を覆いつくす龍と鳳凰の図柄は、和柄というよりは『和彫り』のそれだ。
タンクを人間の胴体に見立てて、中央部分がいわゆる“胸割り”の状態になっていて、主役である龍と鳳凰の背景にも化粧彫り状の図柄が描かれている。
しかも全体でひとつの作品になっているため、パーツごとに入っている柄が違う。そういった点も和彫りの手法が取り入れられていて、見た目のインパクトにもつながっている。
ただ和彫りの図柄を踏襲するだけでなく、バイクペイントのオーソドックスな手法の“銀ラメ”が加えられているのでバイクらしさが感じられるデザインとなっている。
そしてメルバのホイール、デュアルサイクロンのマフラーなど、外装ペイントのインパクトに負けないパーツの架装もポイントだ。