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【サンパチのはなし】GT380が諸元表記載のスペックでふざけていた件【平成世代の旧車乗り必見!!】

2017/10/21

COLUMN

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3気筒エンジンに4本だしマフラーという点も含めて、不思議な点も多いサンパチ。スペックをよく見ると、さらに面白いことに気が付くはずだ!

諸元表とは、基本的に車名や型式、原動機の型式、排気量、長さや幅、高さ、車両重量、車両総重量などのデータを記載した表のこと。よくレビューなどで「何馬力とは思えないエンジンフィールがどうしたこうした」とか、「車体重量の増加がコーナリングでの走行性能をうんたらかんたら」みたいなことをいうが、その元になっているのが諸元表だ。

ということで、サンパチの諸元表をご覧いただこう。本来は定型の書式などがあるのだろうが、そこは無視して今回は数字に注目して欲しい。

1971年モデル:「GT380 B0」
フレームナンバー:GT380-10001~
スペック
全長 × 全幅 × 全高:2,090 × 815 × 1,125(mm)
ホイールベース / 車両重量:1,380mm / 183kg
エンジン:空冷2ST並列3気筒
排気量 / ボア × ストローク:371cc / 54.0mm × 54.0mm
圧縮比:7.2:1
最大出力:38PS / 7,500rpm
最大トルク:3.8kgm / 6,500rpm
サスペンション(F/R):テレスコピック / スイングアーム
ブレーキ(F/R):ドラム / ドラム

こうして並んだ数字を見て、なにか気付かないだろうか? そう、やたら,「3」と,「8」が多いのだ。

たとえばホイールベースは1,“380”ミリで、車両重量が1 “83”キログラム。そして最大出力が “38”PSで、最大トルクが “3.8”kgmなのだ。

……これはいったい、どういうことなのか? 確認は取らないが、あえて言おう。「GT380の開発チームは、スペックで悪ふざけした!」と!!

出力の加減とか、そんな簡単にできるものなのだろうか? というか、最初はちょっとした茶目っ気だったのじゃないだろうか。試作段階で、数値欄に36~39くらいの数字が並んだのだろう。そして、偉い人の誰かが、「う~ん、惜しいなぁ」などと思ってしまったんじゃないだろうか。そして部下のひとりに尋ねてしまったのだ。「なぁ、あと1馬力出させるって大変なこと?」と。

すると部下は言ったはずだ。「いや、そうでもないっすよ?」と。じゃあサンパチだし38馬力にしようよ、と偉い人が言ったんだろう。そうなると、最大トルクも気になってしまって、微調整して“3.8”kgmに。そうなったらホイールベースなどはもう、合わさざるを得なかったはずだ。不自然にならない程度に、運航性能を落とさない範囲で。そして人知れずほくそ笑んだはずだ。「みんな……気が付くかなぁ?」と。

その辺のヤツが伊達や酔狂でやっていることではない。膨大なデータと圧倒的な技術に裏打ちされた悪ふざけなのだ。これほど痛快な話はない。

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