前回、タンクに見事な鯉の姿を描いた“悪カフェ”のサンパチを紹介したが、このサンパチには兄弟車が存在する。
それがこちらで紹介するバブだ。前回の続編、と言ってもいいかもしれない。
コムスターではないスポークのホイールであること、卵型のエンジンカバーで250登録であることを考えると、ベースはド初期のCB250T。あえてブーメランコムスターではない時期のスタイルをチョイスするとは、なんともマニアック。オーナー氏のバイクに対する造詣の深さを感じずにはいれられない。
サンパチとの比較で相通じている部分、独自性を持たせている部分とあるが、しっかりと継承されているのが外装ペイントの部分。こちらも“鯉の滝登り”をモチーフにした和彫りのグラフィックを採用している。
強いインパクトを感じさせるこの鯉のペイントは、このサンパチとバブが兄弟車であることの、なによりの証しだろう。
描かれた鯉は力強い線とグラデーションの利いた赤と黄色の魚鱗が迫力満点。鯉は非常に長生きすることから、「立身出世」以外にも「長寿」や苦難に打ち勝つ「忍耐」の意味を持つ、人気の図柄だ。
昭和に生まれて平成、令和と時代を超えて歩み続ける旧車にも、思いが連なる部分があるのかもしれない。
そしてマフラーやリアショックは黒を基調としたサンパチとは異なり赤で揃えた。メガホンマフラーも、別タン無しのコニーのサスも、バブにはピッタリ。車両の特徴やイメージをうまく生かした仕様となっている。
そしてスイングアームはウエダ風のアルミ製オリジナルスイングアームを採用。GSやサンパチでは時折見かけるこのレース用スイングアームも、バブに装着しているのはかなりレア。逆に兄弟車のサンパチとは統一感が感じられるポイントだ。
リアビューで特徴的なのはテールランプ。サンパチテールに換装するオーナーが多いなか、あえての純正は目を引く。サンパチと連なっている点も考慮しての仕様だろうが、思慮が細部にまで行き届いているのがわかる。
さらに一点付け加えるとしたら、サンパチとの大きな違いがハンドル。BEETのセパハンで完全カフェ仕様のサンパチとは異なり、アップハン装着で旧車然とした姿を示している。
シートもシングルシートのサンパチとは異なり、サイドモール付きのサムアップシート。旧車イジリの楽しみが、二台を扱うことで何倍にも広がっているようだ。
\旧車會 族車バイク買取・高額査定ランキング/
「旧車會 族車バイクを高く売りたいけど、どこに売ればいいのか分からない!」とお悩みではないだろうか?
近年空前の旧車ブームにより、バイクそのものの価値が上がっているため、何も知らずに売却すると買い叩かれてしまう可能性がある。
そうならない為にも、長年旧車會や族車に携わってきたi-Q JAPANが旧車會 族車バイク買取・高額査定のおすすめランキングを紹介しよう!
執筆者:i-Q JAPAN編集部