絶賛につぐ絶賛!! 絶アンド賛! あまりにクールな対応だと、皆が矢沢永吉を手放しでほめたたえている。
2016年7月に発売したライブアルバム「LIVE HISTORY2000~2015」をリミックスし、すでに旧盤を購入したファンへ無償で交換すると発表したのだ。
❝矢沢は公式HPに動画を配信。「2016年7月に発売しましたLIVE HISTORY、お陰様で結構売れてます。今、2018年ですけど、正月、酒飲みながら改めて聞きました。最高だった」と切り出した。だが、聞く中でアイデアがわき続け「ここまで来ると、作り手のワガママといわれても仕方ないが、今の自分の感覚で言うと、どうしてもここを触りたい!というのがありまして、またスタジオに入りました」と、2018年現在の矢沢にとって納得いくものを作り上げるためにリミックスを開始したという。❞
現在、公式ホームページのトップも、このCD交換の動画がトップに据えられている。
出典:公式HP
ほとんどテレビCMクラスのクオリティー。
これを作っちゃうのがYAZAWAだ。
さらに自分の口で伝えるのがYAZAWA。
どうだろうか。永ちゃんにお願いされて、「冗談じゃねぇ!」と言えるヤツがいるだろうか。
お願いされているが、新品とそっくり交換できるのだ。そもそも怒るポイントがない。
❝2016年発売のCDは、素晴らしい作品に間違いはない。矢沢永吉も当然ながら納得してリリースしているし、実際に大絶賛をいただいている。それにも関わらずまた再び手を入れるのは、矢沢永吉自身は”矢沢のわがまま”と表現した。しかしこれは、どこまでも完璧を求める「アーティスト・矢沢永吉」の、”良いものを残したい!”と思う「欲」、「こだわり」以外のなにものでもないだろう。事実、再再ミックスされた音源は信じられなくらい生まれ変わった。❞
リミックスも納得の仕上がりで、永ちゃんの「欲」や「こだわり」が結果に結びついたようだ。
当然、ネットは盛り上がった。メチャクチャ盛り上がっていた。
今まで、こんな事やったアーティストいないよね。やっぱり永ちゃんだよね?やりたいことを、やっちゃう人生のほうが、まちがいなくオモシロイ!!
俺はこれからもやっちゃうよ。あんたどうする?矢沢永吉
やっちゃえ、永ちゃん? pic.twitter.com/iZ6G0CKkgy— t.yazawa (@sakatoshi0228) 2018年3月5日
無償交換する、太っ腹な心意気が
器が違います!!!矢沢永吉「矢沢のわがまま」で既発ライブアルバムを再ミックス、購入者には無償交換も(動画あり) - 音楽ナタリー https://t.co/53eO2Qf63G #矢沢永吉#YAZAWA#LIVE HISTORY 2000~2015
— 385_kf (@esy583) 2018年3月5日
CD交換する人なんかいるのかなぁ~‥σ(๑• . •๑)?
— みみ (@MimiYazawa) 2018年3月5日
矢沢 太っ腹だねッ❗CD無料交換だってさッ✌??#E.YAZAWA#CD無料交換 pic.twitter.com/UC1hhbuc0z
— ☆HIRO リ㋑‐☆ (@taiga88) 2018年3月4日
めっちゃYAZAWA! pic.twitter.com/b8MaD9OW5X
— 矢沢永吉大好き (@I_LOVE_YAZAWA) 2018年3月5日
「矢沢は、異国の地で『LIVE HISTORY 2000~2015』を聴き、『最高!』と自画自賛していたが、繰り返し聴くうちに『もっとここのバランスをこうした方がいい』と次々と思いつ」き、帰国後「スタジオにこもり、自ら32曲のミックスをやり直した」というエピソードが最高。https://t.co/DNcfv3vs9t
— 吉田光雄 (@WORLDJAPAN) 2018年3月4日
これはすべて、YAZAWAの器のデカさが生んだニュースだ。凄いことを考えるなと感じる。
ただ、周囲で冷静にソロバンをはじいた人間もいたハズなのだ。
今まで聞きなれた、最高と思っていたCDより、もっと素晴らしいCDがある。そりゃ聞きたいけど、ファンとしては『聞き比べたい』のが本心だろう。
単純に交換するのではなく、新録盤を手に入れるため交換用に現状のCDを買い増しするハズ。基本的に損失補填は永ちゃんの事務所持ちだろうが、通常版を購入してもらえたらレコード会社も嬉しいし、永ちゃんの事務所も補填額が抑えられて嬉しい。
さらに、買い増しするならまずは中古を探すだろうから、中古CDショップも降ってわいたバブルに大喜びしていることだろう。
今のうちに旧盤を残しておきたい方はコチラをクリック!!→[CD] 矢沢永吉/LIVE HISTORY 2000〜2015(UHQCD)
なかには中古価格で購入したCDを交換してそのまま中古ショップに持ち込む不敬の輩もいるかもしれない。利ザヤがどの程度あるかは不明だが。
一番大きいのは、旧作とはいえ通常なら数千万円規模のプロモーションを、コストをグッとコンパクトにしてお届けできたことだろう。
15年分のライブの美味しいところが詰まったアルバムなのだから、ベスト盤のようなもの。むしろ、ライブに定評がある永ちゃんのライブアルバムなら、根っからのコアなファンじゃなくても聞いてみたい人は多いだろう。
実際、筆者は恥ずかしながらこのアルバムの存在をニュースになってから知ったし、このアルバムが聞いてみたくて仕方ない。
結果的に、かけたコストよりも利益は出るんじゃ?
キングコング西野あたりなら、これで一冊本が描けるくらいのビジネスモデルかもしれない。
ただ、それもこれも「矢沢永吉」という金看板と、永ちゃんが40年以上の年月をかけて紡いだ「絆」あってのことではあるのだが。誰でも彼でもできることじゃないのは、間違いない!!
執筆者:i-Q JAPAN編集部