街道レーサーに限らず、カスタムカーの世界には“ニコイチ”もしくは“顔面スワップ”というジャンル(!?)がある。
事故車2台の前後をガッチャンコして見た目なんのトラブルもない一台を生み出してしまう“ニコイチ”もあれば、車両前半分がシルビア、後ろ半分が180SXにシルビアの顔面を移植した“シルエイティ”というケースもある。もっと最近ではワゴン車のステージアに同じ日産のR35GT-Rやハコスカの顔面をスワップしているケースもある。
シルエイティのように具体的な意図があってこれを行っているケースを除き、本体と顔面にギャップがあればあるほど注目度も高くなる。
前置きが若干長くなったが、ここで今回紹介のCUBEだ。
車高のペッタンコ具合もなのもあるが、それよりなによりこの顔面。CUBEなのにフロントはC130ローレル、通称ブタケツなのだ。
外装はムラメタ、サバンナワークス風のバーフェンにチンスポ、フォーカスレーシングのアルミをはかせてツライチでセット。もちろんウインカーはローレルウインカーだ!
そして気になる顔面だが、グリルやバンパーの角度などが精巧に再現された純正C130ローレルスタイル。純正パーツのセンターをカットして左右幅を調節しているようだが、ヘッドマークも移植されていることで結合部はほぼ目立たない。
さらにはチンスポまで装着。ちょっとしたパーツかもしれないが、こうしたちょっとしたパーツの有無で、見る側の印象も変わってくる。
さらに、内装に目を移すと、コクピットにも旧車テイストが存分に盛り込まれているのがわかる。ハンドルはナルディ、シートはレカロに換装。しっかりとトータルコーディネイトを行いつつ、まったく別の一面も見せている。
左右のドアやリアゲートを開くと大小さまざまなスピーカーが埋め込まれていて、おそらく本気の最大出力で音を鳴らしたら会場中に爆音を轟かせることも可能そうだ。
しかもリアゲートの上部には板っパネ、ウインカーやテールランプが埋め込まれている、ブタケツローレル特有のあのリアバンパーを装着し、しっかりとトータルコーディネイトしている。
目を凝らしてボンネット上を眺めると、この“ブタケツ CUBE”のプラモデル! 実はこちらの方も完成度が高い。