今でこそ目立たないがCBXのデザインはかなり独特だ。ラインを乗せたり、縁取りの中と外で色を変えるというパターンが当時の主流だったなかで、プレスラインに沿ってラインでパートを分けて、かなりコントラストの強いツートンカラーを用いるという手法は当時としてもかなり画期的。
これがⅡ型になるとラインがタンクからサイドカバー、さらにはテールまで一連の流れが出来上がる。すでにGSXなどには見られた手法だが、このデザインは一発で「CBX」と分からせるだけの認識度の高さがある。
たとえばこちらのCBXも、赤と黄色という現実離れしたツートンカラーながら、デザインだけで「CBX」なのがわかる。
実際のCBXⅡ型はタンクの前方が赤。後方に白や黒が入るのだが、こちらはタンク前方が黄色、後方が赤のツートン。なかなかのクレイジーっぷりだ。
フロントカウルはコミネタイプの耳カット。両サイドのプレスラインも純正仕様(!?)のカラーリングとは相性がいい。スクリーンのステッカーワークも“乗りなれている人”のそれだ。
グリップやミラー、クラッチレバーなど、随所にアクセントとして蛍光グリーンを用いているのだが、カウルの内側も、この蛍光グリーンで塗装している。カウルの内側はほぼ目に触れない部分のため、手をかける人はさほど多くない。しっかりと手をかけているのがわかるポイントでもある。
タンク上部には、トレードマーク(ナンバー!?)の「89」もペイントした。
蛍光グリーンつながりという部分では拡声器も蛍光グリーンに塗装してアクセントに。テールはBEETのスモークを装着。後ろ姿も美しい。