またも…という感じだが、“コルク狩り”がニュースになっている。
場所は川崎。高校3年生の少年とアルバイトの少年が、バイク用のヘルメットを奪い取ったとして恐喝の疑いで逮捕された。
❝2人の容疑は、5月17日午後9時すぎ、高津区内の路上で会社員の男性(22)=東京都大田区=に「なんでコルク持ってんの」などと因縁をつけ、ヘルメットを奪ったというもの。❞
この手の事件が話題に上った際の、世間の意見はだいたい決まっている。
“今の時代にそんなことをしている人間がいるなんて”
“そんな意味不明なルールを押し付けるな”
“どんなヘルメットを被ろうが自由だろう”
などなど。一般の人が暴走族を目の敵にするのは、感情的には分からないわけではない。ただ、このコルク狩りについては正直、やられる側にも相応の問題があるのではないか、と常に感じてしまう。
ライオンに憧れて、ライオンの格好をしてライオンの檻に入ったら、どういう結果を招くか。
バイクの運転免許が取れる年齢なら、その答えが分からないはずはない。いくら「ライオンが好きなのに、噛みつくなんてかわいそう」「ライオン側のルールを人間に押し付けるな」「人間にだってライオンの格好をする権利はある」と主張してみたところで、結果は火を見るよりも明らかだ。
檻に入った人間に手をかけたライオンは処罰の対象になるだろう。もう、その檻のなかには居れないかもしれない。それでも、ライオンの格好をしてはいるが、ライオンではない“まがい物”が入り込んだら、当然食いつく。それは自明の理だ。
コルク半を被ってバイクに乗る人間が、“コルク狩り”を知らないハズがない。“狩り”の被害者でもある彼らは“それがどういうことか”を、分かったうえでやっているのだ。
暴走族に限らず、真剣に生きる人間がいる世界で門外漢が真似事をしていたら、真似された側が怒るのは至極当然のことではないだろうか。
▼【参照動画】コルク半の自家塗装
参照元:朝日新聞DIGITAL
執筆者:masa