2スト3気筒特有の、甲高くて(色んな意味で)他を寄せ付けないエキゾースト、その音圧、そして無骨なシルエットと、男心をくすぐるポイントをいくつも押さえたバイク、GT380。そのイメージはズバリ"漢の単車" 。
そしてこのサンパチは、そんなイメージをさらに高みへあげている。


まずフロント周りを見ると、パトランプを彷彿させる真っ赤なウインカー&反射板とデベソのマーシャル、そしてそれらを守るマットブラックのライトガードがなんともイカツい。
ホイールはセブンスターキャストに換装して精悍さをアップ。加えてブレーキもブレンボのキャリパー&ダブルのフローティングディスクにすることで走りへの真摯な姿勢が感じられる。ペタルローターの無骨さも"漢らしさ”をアップしててグッド。


エアクリーナーボックスはパワーフィルターに交換されていて、マフラーはサンパチ乗りに人気の城北ムラカミ管をセット。そもそも甲高いサンパチのエキゾーストだが、この構成だけ見ても、爆音&爆圧になっているだろうことは想像に難くない。
オーナー氏の掲げている"鼓膜破壊”というキーワードは伊達ではないわけだ。

リアサスは安定安心のマルゾッキ、スイングアーム&トルクロッドはウエダレーシング製に換装済み。リアブレーキについては、オーナー氏によるとトリプルディスク化を進めているとのこと。それが実現すればリアタイヤ周りの印象がガラッと変わりそうだ。

リアの灯火類もライトガードで固めていて、テールカウル代わりのリアキャリアとともにサンパチならではのカスタム手法を演出。年季の入ったテクスチャーの3段シートに括り付けられたウエストバッグもいい味を出している。

ハンドル周りは令和の今にふさわしく電装品が所狭しと取り付けられているが、整然とまとめられていてオーナー氏の几帳面さを感じさせてくれる。トップブリッジはスイングアームと同じウエダレーシングのものだ。

「いじりすぎてこれ以上いじる所ありません」とオーナー氏が語るこのマシン、カラーリングは黒×白の前期型カラーを踏襲しているおかげか全体的にしっかりまとまっている印象だ。今後はカフェレーサースタイルを目指すとのことなので、その変貌にもぜひ注目してみたい。