CB400T(初期)
細部にまでこだわりぬき、そのために「売れているけどコスト高でモデルチェンジ」の憂き目にあったヨンフォアからCBの名を受け継いだのが、このCB400T、通称・ホークⅡだ。発売は1977年5月。250のホークよりホーク“Ⅱ”の方が発売は先だった。
カフェスタイルを意識してデザインされたヨンフォアに比べ、万人受けを狙って仕上げられたホークⅡは、当然ながら「ダサい」「古臭い」「なぜ2気筒なの?」といった声が続出。ただ、「若者だけでなくおじさんも乗れるバイクを」というコンセプトは見事にハマり、売上自体は悪くなかった。
自称「四発屋」のホンダが挑んだ2気筒マシン、スポークでもキャストでもない独自路線のコムスターホイールと、それなりに話題性にも富んだ単車だった。外装は上記の写真のカラーリングからか、“たぬき”などと呼ばれることもある。
CB400T(中期)
最初のマイナーチェンジが行われたのが1978年。一番の課題だった“やかんタンク”を通称“角タンク”に変更。“座布団”といわれたシートの形状にも若干の修正が施されている。ただしサイドカバーは初期からの流用、エンジンの形状も“涙”もしくは“たまご”と呼ばれるそれのままだった。
CB400T(後期)
1980年に行われた2度目のマイナーチェンジでサイドカバーが横長になり、エンジンの形状も変更された。また、シートもさらに変更され、より足つきがよく、腰の据わりもいい形状へと変更された。
CB400N
1978年に発売された、ホークのスーパースポーツモデル。ホークⅡが1980年にもマイナーチェンジしているように、進化系というよりもラインナップに加わった新バージョンという意味合いだった。なぜかこのNのモデルだけはサイドカバーに『HAWK』の別称が入っていないが、400NはホークⅢとイコール。
外装はCB750Fをベースとした、タンクからサイドカバー、テールカウルまでがひと続きになったスタイリッシュなデザインだった。
エンジンは6速になり、フロントのブレーキはダブルディスクに。ハンドルはセミフラットタイプのみとなり、コムスターも鉄からアルミに変更されるなど、主要部の“進化”も少なくなかった。
CB400D/SUPERHAWKⅢ
1980年8月に発売された、ホーク系の集大成ともいうべき単車。CB400Dより『スーパーホークⅢ』の方が、通りがいいかもしれない。
流用の多いバブだが、さすが集大成モデルだけあって独自パーツが多い。ハンドルは“ロボハン”といわれるジュラルミン鍛造製のハンドルを採用。エンジンはキックスターターを廃止、唯一の黒塗りとなっている。
ホイールはフロントが18インチから19インチとなり、コムスターホイール・フロントフォークボトムケース・リヤサスペンションスプリングをゴールドカラー化。コムスターのフチの巻きが従来とは逆の、いわゆる“裏コム”となっている。また、国内生産車はリアブレーキもドラムからディスクになり、“トリプルディスク”化された。
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