原チャリに族車のような架装を加えることは、さほど珍しいことではない。FRP製のエビテールやツッパリテールは既製品も販売しているくらいで、普通に装着している原チャリは意外と多い。
テールは確かに既製品も数多いが、カウルとなると、なかなかそうはいかない。根本的にレーシーにする必要がないものだし、原チャリオンリーのレースもあるが、あまりカウルは装着しないので、もともと用意されているモノが無い。
それだけにカウル装着している姿は違和感が生じることでユニークさも感じられる。
そしてこのスパタクのすごいところは、このフロントカウル。耳カットのイノウエタイプのフルカウルを、しっかりゾウッパナを付けて装着している。
簡単そうだが、ボディ側の強度の問題もあってここまでしっかりとした装着は、逆に難しい。
それを可能にしたのが、大阪のバイクショップ・エスピー。オーナーさんの依頼にこたえて作成したのだという。ゾウッパナで固定しているので強度もあるが、高さや角度も相当練られているのがわかる。
実際、何度もフィッティングを繰り返して、エビテールとのバランスをはかったとか。しっかりと高さを合わせているので、真横から見るとその苦労の跡がしのばれる。
そしてテールには昭和を感じさせる決めセリフをラメ入り文字で。あえてポップな書体を使っているのも好感が持てる。
おそらく今後はシートもテールに合わせて高さを出したりするのだろう。こうした細工は基本的には悪ふざけなのだろうが、大人が本気で悪ふざけをすると、ここまでのクオリティになるという好例だ。
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