今の時代ではあまり想像できないかもしれないが、ホンダがバイクメーカーとして人気を博した理由のひとつに「改造ありきのバイクを作っていた」ことにある。
もちろん、公式にそんなことは言わないだろうが、50ccのエイプなどは完全にカスタムされるために送り出されたバイク。そしてその源流にあるのが、モンキーであり、ホークであった。
これも公式では口が裂けても「イエス」とは言えないだろうが、暴走族華やかりし昭和後期の時代には、バイクメーカーも暴走族需要は一定数当て込んでいたんじゃないだろうか。そうでなければ、暴走族に人気だったヨシムラカラーの黒☓赤外装が、全メーカーから発売されるなどは理由がつかない。
“シンプルに仕上げて、あとはご自由に”というスタイルなら、メーカーとしてもコストは抑えられるし、ユーザーも嬉しい。そして架装パーツを作る社外メーカーも喜ぶ。まさに三方一両得で、フルカウルやセパハンはNGというマイナス要素を差し引いてもいい時代だったんじゃないだろうか。
そんな時代に生まれたモンキー&ホークを見事にカスタムしているのがこちら。この2台が親しい間柄のオーナーが仕上げたバイクかどうかは不明だが、無関係に仕上げられたバイクが並んでいるのは、逆にすごいことじゃないだろうか。
手前のモンキーは、中型バイクも顔負けの骨太な改造が魅力。風防の角度や曲げ方など、往時を知らない若い世代にはぜひ参考にしてほしいレベルの整いっぷり。ホークやヨンフォアよりもむしろCBのKシリーズを意識したような外装カラーの仕上げ方も小気味がいい。ハンドルの絞り方も主張を感じる角度と幅に収めている。
さらにはホークも風防のないシンプルな姿ながら、モンキーと併せたかのような赤☓白の外装塗装が洒落ている。
フレームの赤に合わせたブレーキ&アクセルの赤いホースも長さといい色といい、ワルさが醸し出されている
写真ではわかりにくいが、鉄メッキのフェンダーを愛用したり、赤のラッパを装着したりと、共通点も多いこの2台。
やはり合わせにいっている? 完全に仕様を合わせたペアも素敵だが、こうした排気量まで違う2台がコンセプトだけを合わせて仕上げているのは面白いし、仕上げているオーナーさん方も楽しんでいるのが見えるようだ。
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執筆者:i-Q JAPAN編集部