ヨシムラのマフラーはアメリカでも大ヒットしますが、ある時から入金がプッツリと途絶えます。
コトの重大さに気付いたのが、弟子でもありヨシムラのレーサーでもあり、娘婿だった森脇譲と、その妻だった吉村の長女。打開策について話し合っているうちに、ことごとく反対意見を出す森脇に激昂した吉村が、あろうことかふたりを勘当してしまうのです。
ふたりは、仕方なく新しい会社を立ち上げます。
これがモリワキエンジニアリングでした。
吉村はというと、この問題を解決するため土地も工場も売り払って現金を作り渡米(森脇夫婦が反対した理由がコレ)。
案の定、共同経営者のアメリカ人は好き勝手にやっていて、これをとがめて裁判までおこしますが、相手も50:50の経営者。もはや手を引くことしか、できなくなっていたのです。
▼モリワキの創業者・森脇譲(左)と、POP吉村こと故・吉村秀雄さん(右)
ホンダに裏切られ、アメリカにも裏切られ、ボロボロになった吉村ですが、そこで救いの手を差し伸べたのが、ほかならぬ森脇でした。吉村はモリワキエンジニアリングの助けもあって、ヨシムラレーシングを再興。のちにスズキの助力を得て、怨敵ホンダをレースで破る快挙を成し遂げるわけです。
いかがでしたでしょか? 美談とも違う気はしますが、世界に冠たるマフラーのトップブランドは、こうして生まれたのでした。
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参照元:バイクの系譜