最近の旧車會仕様は、意外とレーシーな仕様も増えている。
キャストホイールは元々レース用のアイテム。アルミのスイングアームやリアのショックアブソーバーなども比較的昔から取り入れられていたし、エンジンのちぢみ塗装なども、ルックスというより放熱効果を高めるための手法だった。
そして最近では、ブレーキシステムへの改良も増えている。
これもGSにGフォアの足回りを移植してダブルディスク化する例は多かったが、最近は社外のキャリパーやブレーキディスクを装着する例も増えている。
もちろん、これはGSに限った話ではないが、車体が比較的軽く操作性の高いGSはウイリーやローリングなどを愛好するオーナーに好まれる傾向がある。
そうした“特殊技能”を活かすために、より高い操作性や安全性を求めると、どうしてもレーシーなパーツの装着が必要になってくるのだろう。
そんなレーシーなパーツのなかで、最近見る機会が増えたのが、フローティングディスクローターを装着したバイク。見た目からも「おぬし、できるな」感を醸し出すこのパーツは、ディスクの表面に小さな穴がいくつも開いているのが分かる。
80年代のバイクにもこの穴あきディスクは採用されているが、じつはこれ、ただの飾りではなく様々な役割があるのだ。
一番の目的は、放熱効果。ご存じのように、ディスクブレーキは冷えすぎても熱すぎても効きが悪くなる。冷えている分にはブレーキを何度かかけているうちに熱を持たせることができるが、ローリングやウイリーで頻繁にブレーキを使用した場合、持った熱の逃がしどころがなくなる。
金属は熱を持つと膨張するので、形状が変化する事もその要因のひとつ。そこで表面積を増やして変形と帯熱を防止するための措置が、この穴というわけだ。
次の目的は軽量化。ブレーキの目的は走行中のバイクのスピードを落とすこと、止まること。それには摩擦を大きくして抵抗を高める必要がある。
摩擦を大きくするには、ディスクの表面積とブレーキパッドの両方を大きくして、接地面を広くすればいい。ただ、従来品をただ大きくするだけでは重さも比例して増えるので、この穴あけで軽量化を図っているのだ。
さらには表面のクリーニング効果も期待されている。
上記のように大径ディスクとパットの摩擦によって削れたブレーキパッドのカスが表面に付着したまま残ってしまうのを防ぐもので、ブレーキパッドのカス以外にも雨や水たまりを踏んで付着した水滴を表面から取り除く効果もある。
カワサキのバイクには70年代後半から穴あきディスクは採用されているが、こんな意味があるんだなと思って見ると、また見方も違ってくるのではないだろうか。
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