ブチアゲの基本は何か。まずは目立つことではないか。カウルやテールの高さを競い合って、暴走中にボキッと折れてしまった、なんてのはよく聞く話だ。
そういう意味で、もっともブチアゲらしいブチアゲともいえるのが、関西の老舗旧車會・軍団岩勝からエントリーされた。
まず注目を集めるのがこのむやみに高いロケット。延長つっぱりテールをはるかに超える高さで、むしろ前方に障害がないので視界は良好なくらいだ。
フロントフォークにも回転灯をセットしているのが何ともワルい。こういう、ちょっとしたポイントにも“らしさ”は見えてくるものだ。
一番現役っぽさを感じたのが、このチンチラ張りのシート。良識ある大人が作ると三段シートをセットしてしまいがちだが、テールとのバランスなんて関係ない! といった乱暴さが、逆にカッコいい。
さらにコチラも単車のポイントとなっているラッパは11連。ゴッドファーザーとラ・クカラーチャの両方がチョイスできるという贅沢な仕様だ。
そして延長つっぱりテールの裏側にはヤバめの筆文字が! 最高です。実はテールランプや拡声器といったパーツにも勢いが感じられる。
ひょっとするとドレスアップコンテストには不向きな改造なのかもしれないが、暴走族が単車に目立つ改造を施すのは他人に自分の単車を見てほしいから。そういった意味では、自身の単車を誰もが目にする場所に出そうというスピリットは、万人が認めるところじゃないだろうか。
【車種】Kawasaki ZEPHYR
【オーナー】アキラ
【チーム】軍団岩勝
【ハンドル】1ドル
【マフラー】バーバーリー
【フロントカウル】カエル
【サイドカバー】カバ
【シート】熱さまシート
【テールカウル】テールスープ
【ペイントショップ】ジョーカーズ
執筆者:i-Q JAPAN編集部