スズキ初の400㏄4ストロークDOHC直列2気筒エンジンを搭載し、1976年に発売されたGS400。SOHCが主流であったミドルクラスのラインナップに、スズキは400㏄クラス唯一のDOHCを採用し、ライバル車と大きな差別化をはかり爆発的にヒットした。
マイナーチェンジを重ね主仕様を同じとするGS400E・GS400Lを発売し、卓越した信頼性も相俟って1980年の製造終了まで高い人気を得たバイクである。
40年を過ぎた今でも状態の良いGS400シリーズの車体は比較的数多く存在するのだが、GS400Lに限っていえば極めて個体数が少なく、ここまでコンディションの良い車体は希少価値が高い。
希少なこの車体に施されたカスタムだが、流れるようなコカ・コーラのロゴデザインをフロントフェンダーと曲線美あふれるタンクにあしらい、それらの塗装と同系色にアルミフィンサイドカバー仕上げられているBEET製カムシャフトカバーはシリンダーフィンと視覚的な美しさを演出しつつサイドカバーまでの流れるような一体感を高め、まとまりの良いフォルムを見せてくれる。
クランクケースをキリッ!と引き締めるデザインのポイントカバーは三協オート製。カムシャフトカバーと見た目の相性が抜群にカッコ良い。
赤く塗られたマフラーも三協オート製、プラグケーブルの赤が排気管の赤までつながっているような流れを感じ、エンドはハスにカットされているのがこれまたカッコ良い。
リアショックはカヤバ製で、ゴールドの外観は塗装部分と良く馴染む色調。このあたりのパーツチョイスするオーナーの美的感覚がただ者ではない事が良くわかる。
白レザーの3段シートは磨き上げられたこの渋いバイクに良く似合う。ライト周りやリアフェンダーなど旧車らしくメッキパーツが多用されているが、曇りひとつないほどに磨きこまれている。
このマシンを見て、これは特筆しなくてはなるまいと感じたのだが、オーナーの愛車に注ぐケタ違いの愛情と情熱。
塗装部分が傷ひとつ無くピカピカに磨きこまれているのは当然のこと、エンジンシリンダーフィンの隙間一つ一つまでがきれいに磨かれて、クランクケースには油のにじみがまったく見えない。
フレームの錆びもほとんど見当たらず、ホイールのスポークの隅々まで、どこを探しても汚れている部分が見当たらないくらいに手入れされているのだ。
フォーミュラカーなどを見ればわかるのだが、あの手のマシンは細部に至るまでホコリひとつなくピカピカに磨かれている。
レースに使用されるマシンは熟練のメカニックが果てしなく分解と組み立てを繰り返すのだが、それは必然的に細部まで完璧に磨きこまれることになるのだ。
つまり整備の第一歩はマシンをきれいにする事から始まる。
部品供給も難しい旧車を所有する上で大切なのは、日ごろから整備を怠らず不具合は早期に修復すること。それを思えば旧車を愛する者として、このマシンのオーナーに心から尊敬の念を表したい。
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