絶版車系のイベントに行くと、どうしても目が行ってしまうのがヤラレ仕様のバイク。というのも、まったくゼロではないだろうけど大型バイクにヤレ車はいてもヤラレ仕様は案外少ない。逆にヤレ車は割合でいえば大型バイクが圧倒的に多い。ということで、現場で見るヤラレ仕様はほぼ中型でカスタムされている可能性が高いので、目を向けざるを得ないのだ。
ヤレ車とヤラレ仕様の違いについては以前にも触れているので詳しくは割愛するが、「チリひとつも歴史財産」との考えで手を加えないのがヤレ車。逆に「チリひとつまで管理してよごす」との考えで手を加えるのがヤラレ仕様。その意味では究極のカスタムともいえるだろう。
通りすがりに「これはヤラレ仕様か?」と考えなくてもいいくらい見事に汚れていたのがこちらのサンパチ。バイク全体がオイルの汚れで見事なまでに汚いバイクとなっていた。
ただし、ベースはかなりしっかりカスタムされている。初期型のサンパチで、フロントサスにはフォークブーツが装着されていて、エンジンやサイドカバーも形状は初期型のそれ。フルカウルはポイントカバーの形状に合わせてカットされていて、フチは黒のパイピング付き。ラムエアの形状やサイドカバーも初期型のまま。ウエダレーシングのスイングアームを付けて、ホイールもセブンスターを履かせている。
マフラーはスガヤの集合チャンバー。旗棒にも型抜きの飾りを付けて、ウインカーガードやキャリアなどの小物にまで気を配っている。
そんなバイクの全体をオイルよごれの風体で汚くしている。実際にはオイルだけじゃなく塗料なども使っているのだろうが、しっかりとしたベースのカスタムがあるので、その上面の汚れもしっくりとくる。
フロントのフェンダーやボトムケースはサビが浮いているが、これはウェザリングなどで加工したものだろう。様々な手段を使って仕上げていくのも面白いかもしれない。
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執筆者:i-Q JAPAN編集部