はねるオイル! あふれだす白煙!
排ガス規制の問題が一気に噴出してきた70年代の終わり。
「いよいよ2ストのバイクが作れなくなるかもしれない」と腹をくくった2スト屋のヤマハが、社の威信をかけて製作にあたったバイク。それが「YAMAHA・RZ350」だ。
スペック面での数字列挙は割愛するが、完成品のRZのポテンシャルはすさまじく、車体の軽さと、それに伴う加速性能の高さを十分に発揮できる「峠」というフィールドでは、排気量の大きな750をも置き去りに。
ついたあだ名「ナナハン・キラー」をご存じの方も多いだろう。
ということで、スポーツバイクの側面が強いRZではあるが、速い、軽い、弾数も揃っているということで、走行性能には全く関係ない集合マフラーも市販されるなど、暴走族からの人気も高かかった。
暴走族側からの人気を裏付けるのが、こちらのRZ350。族車として必要な要素が、ほぼ詰まっている。
ベースは黒字に赤のラインが入ったRZ350の後期型。コミネのデュアルやBEETのアルフィンカバーなどを純正カラーに合わせて装着しているが、その上からレインボーラメを噴いて、全体のキラキラ感をアップ。
これに絞りのアップハンとケツ上げした三段シート、さらには塗りの集合マフラーをセットして、一気に族車感を増している。
そうかと思えば、ホイールは前後ともUリムのスポークホイールに、スイングアームもレース用の強化スイングアームにそれぞれ換装と、バイクカスタム自体も存分に楽しんでいるようだ。
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執筆者:i-Q JAPAN編集部