現在のバイク価格の高騰は、多くの場合は便乗値上げなどではなく、
やむにやまれぬ事情があってのこと。
一部では新型コロナの問題が解消されるまでのバブル、という見方もある。
とはいえ、
旧車は価格の下方修正がなかなかされない性質があるので、その点がどう出るか? 今後の動向には誰もが気にかけていることだろう。
ショップでバイクの値段が上昇しているのは仕方がないことだが、本当に許せない事件が多発しているという。
価格が上昇したバイクを狙った窃盗団が急増している
のだ。
犯人は複数人でバイクが置いてあるショップを襲い、見張り役と実行役に分かれてピンポイントでお目当てのバイクだけを持ち去るのだそう。
ここ数日、ニュースになっていたケースでは、ショップの入り口に見張り役を立て、もう一人が店舗の奥にしまってあったバイクを引っ張り出してくる、というもの。
仕事の分担や手際の良さから推測するに、
どう見てもプロの犯行。そして出してきたバイクが……
GS400E!
正直、GSが高級バイク? という疑問はあったのだが、人気のE2モデルでオリジナル度がかなり高そうなルックス。たしかに、昨今の状況を考えれば、ニュース原稿にあった
«200万円の高級バイク≫といううたい文句も、あながち間違いではない。
いざとなったら
«バイクを捨てる»という選択肢がある現役暴走族同士の“戦利品”ならいざ知らず、趣味でやっている旧車・絶版車を盗むなどとは
言語道断。
すぐにでも単車を返してもらうのが一番だが、その願いが叶うかといえば難しい状況なのは間違いない。
とりあえずは防犯対策をしっかりと講じること。ロックは太さがあってもU字型ではなくチェーン式に。車庫に戻るルートは毎日変えるなどの基本的な注意行動は継続して行ったうえで、
GPSを含めた有料のセキュリティーを使用するなど、ワンランク上の保管を検討する必要がありそうだ。