いわゆる“お宝”アイテムにはいくつかのパターンがある。ひとつは人気アイテムの限定品で、最初から数が少ないもの。スニーカーやウェアの、コラボ商品などがこれに当たる。
そして、発売当時にも人気があって広く一般に受け入れられたが、完全な状態を保っていることで希少価値が発生して、プレミアが付いたもの。
旧車會界隈でいうと、完品のCBX400Fなどがこれに当たるだろう。
さらに、もうひとつが、発売当時は人気が出ず流通量も少なかったアイテムが、後世で再評価されることによってプレミアが付くパターン。
時代を先取りしすぎることで世間が付いてこれなかったアイテムに、後世で人気が追い付くパターンだ。
四輪旧車の“サメブル”こと610ブルーバードや、“ブタケツ”ローレルなどは、完全にこれに当たる。
人気が出なかったことで、流通量も抑え目に。さらに、当初は「不人気」のレッテルが貼られていたことでアイテムそのものがぞんざいに扱われ、状態のいいものが減ってしまったことも、理由のひとつだろう。
前置きが少し長くなってしまったが、この「SUZUKI・GS400E」に装着されているパーツのひとつも、今後価値が上がってくる可能性を秘めている。
GSX後期の最終型にのみ、装着されていた純正のキャストホイール、通称“扇風機”がそれだ。
GS、GSXといえば、ホイールは星キャス。シンプルなデザインながら収まりのよさで、当のGS&GSX乗りからも高い支持を得ているパーツでもある。
この星キャスと比べると、扇風機キャストはあまり高い評価を得てこなかったのだが、ここに来て、あえて装着しているバイクを見かけるようになっている。
こちらのGSも、あえて扇風機キャストをチョイスしているのがわかる。
マーシャルの角ライト、メッキのフレーム、ウエダのスイングアーム、ダブルディスクなど、あらゆるパーツに手を加えているこのGSが、“たまたま”扇風機キャストを履いているハズがない。
外装もバイオレットカラーのグラデーションに反射を取り入れた、一見シンプルながらかなり手の込んだデザイン。
これだけのレベルのGSに取り込まれたのだから、いずれにしてもこの扇風機キャストが要注目のパーツであることは間違いなさそうだ。
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執筆者:i-Q JAPAN編集部