旧車會系・絶版車系のなかでも、こだわりが強いオーナーが多いバイクといえばGT380、通称サンパチだろう。
免許を取って一台目に乗るバイクではないから、ある程度のバイク経験があって、少々手ごわい2スト3気筒というエンジンを愛せるバイク愛が無いと手を出そうとすら思わないのではないか。
ただ、ひとたび跨ると、2スト特有の甲高いエキゾースト・サウンドや加速感、そしてオイルの香りなどなど、五感からフルにバイクを感じることができる車種でもある。
そしてサンパチには、“パーツ選び”という、マニア心をくすぐる楽しみ方もある。サンパチはドラムブレーキの通称“B0”を加えると、8代続いた息の長いバイク。それゆえシリーズごとにちょっとした違いがあり、「この代のこのパーツはカッコいいんだよなぁ」といったチョイスをされることがある。
さらにはメーカーオプションや社外パーツも数多く存在する。今となっては手に入らないパーツも多く、そういうパーツに限ってオークションなどにもなかなか出品されないので、欲しいアイテムを手に入れるのは至難の業。
これを手に入れた際の喜び、というのもサンパチオーナーのだいご味のようだ。
こちらのサンパチも、一見するとライトカスタムにも見えるが、随所にこだわりのパーツが散見される。
フロントフェンダーはビス留めブレースのB3用をセレクト。このビス留めというのがマニア心をくすぐるらしく、際立って人気があるタイプだ。
ウィンカーには前後ともウィンカーガードを装着。実用性の面では「?」マークも付くが、こうした小さな差異が大切なのだ。
ポイントカバーには鋳物のコブシのレリーフ。
これは「サンパチの神様」とも言われるショップガレージ拳のアイテムで、神のご加護をというワケでもないだろうが、サンパチ乗りには人気の逸品だ。
そしてマフラーはスガヤのロング。このコンディションはあまりお見かけしないものだ。
さらにはヘルメットも当時の族ヘル風にカスタムされていて、トータルのバランスに優れた一台だといえるだろう。
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執筆者:i-Q JAPAN編集部