特に明確な決まりごとがあるわけではないが、旧車會における「旧車」と「現行車」の区切りは1989年にありそうだ。
CBRの登場以降、バイク業界は一気にレーサーレプリカへと舵を切っていたため、CBR以降は族車向きのバイクがどんどん減少していった。
そのため、CBRをひとつの区切りと考える向きもあるが、もう一つの考え方としてはゼファー前かゼファー以降か、という考え方もある。
90年に登場したゼファーによってネイキット市場は拡大し、スーフォアやXJRもゼファーの登場によって、市民権を得たバイクだといっていいだろう。
運転しやすい、速い、壊れにくい。「Kawasaki・Zephyr(ゼファー)」が優れている点は多く、それゆえ人気も高いバイクだが、人気の理由はそれだけではない。
若い世代の暴走族OBにとっては、むしろゼファーこそが当時のリアルだから、というケースが非常に多そうだ。
昭和世代がCBXに熱狂したのと同じように、平成世代はゼファーに跨りゼファーと共にアツい夜を過ごしていたのではないか。むしろ、理由としてはそちらの方がしっくりくる。
こちらのゼファーも、作りとしては完全に旧車會仕様。イベント会場でサーキットを走っていても、他の旧車に一歩も引けを取らない仕上がりだ。
外装カラーは黒とシルバーのツートンで仕上げたファイヤーパターン。縁どりの赤が差し色で、フルカウルの内側や三段シートのパイピング、キャリパーなどにも同色を用いて全体を引き締めている。
ハンドルはCBXハン。トップブリッジを換装して装着しているのは、コールへの対応だろうか。マフラーもプリティーのガニマタブレットを付けていて、こちらもやはりコールへの意識の高さを伺わせる。
リアショックはオーリンズ。シートカウル&テールランプはカワサキの魂を感じさせるZ2仕様。どこまで行っても手抜かりはなく、意識の高さを感じさせる一台だ。
▼こだわりの旧車會バイクをチェック!
【希少車】昭和族車の香りが漂うGX400!あえて純正色を強めつつ個性を出したセンス良い一台【ジーペケ】
【ホーク】初代ド初期のバブがシンプルに見えない理由がコレ!計算された改造手法に編集部も感激!!【CB250T】
【黄金世代】これが平成のCBX400Fだ!全身ネオンカラー×反射で“完成度”も“感性度”もハンパない!!
【こだわりの1台】レベルくっそ高い!マニアなショップが本気で仕上げたゼファーがヤバい!
【驚愕】あのGT380(サンパチ)をブチアゲてみたら想像の10倍カッコよかった件について
▼ゼファーの動画をチェック!
執筆者:i-Q JAPAN編集部