極論を言ってしまえばバイクカスタムは自己満足の世界なので、他人からどう思われようが、本人が気に入っていればそれが正解でもある。
だからネットなどでよく見かける「バイクがかわいそう」という発想は、正直よく分からないところもある。ホコリまみれ、サビまみれでろくにメンテナンスもしてもらっていないバイクよりも、「なにが似合うか」「何色がいいか」「次はどのパーツを付けようか」と思案を巡らし、実際にそれを実践している人の方が、よほど健全ではないだろうか。
もちろん、メンテナンスなどをしっかり行っている純正至上主義の方の意見は、分からないではない。「世界企業が時間とお金をかけて割り出したベストな状態にある」との前提に立てば、「素人考えであれこれイジるなど愚の骨頂」という意見が出てくるのは頷ける。
ただ、ノーマルな状態のバイク(これは車も同様だが)の“ベスト”とは、使用の条件や年齢、身長、体重、キャリアなど、あらゆるライダーが乗りやすい“最大公約数”を具現化したものだ。たとえば都心部を走るベテランライダーにも、山間部を走るリターンライダーにも、過不足なく乗れるのがノーマル状態での“ベスト”。それを個々の条件に合わせて手を加えていくのがカスタムなので、話の論点が最初からズレてしまっているのだ。
前振りがかなり長くなってしまったが、こちらのホーク2は「定番のファイヤーパターン」を、さらに自分なりにアレンジした外装塗装がひときわ目に付いた。
フェンダーやライトケースなどはオフホワイトで塗装した上で、タンクやサイドカバーのファイヤーパターンを極端に太く大きく描くことで差別化をはかっている。
おそらく自家塗装だろうが、この発想は面白い。モチーフとしては定番ながら、太く大きく描くことで、トライバル柄にも見える。赤と白のコントラストも大きく、認識度も高い。塗装の精巧さではプロショップのペイントに叶わないが、見た目では十分対抗しうるインパクトがある。
Uリムのスポークホイールや左出しの集合管、先端にボンボンを付けた長すぎる社旗棒などにも、カスタムへの意識の高さは伺える。加えて、テールランプやガソリンタンクカバーには酒井法子考案のキャラ・“のりピーマン”の姿が。・・・あんた、おっさんだね(笑)?
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執筆者:i-Q JAPAN編集部