ぶち上げ、それも2段ロケット以上の大型ぶち上げを作り上げる際、ベース車として選ばれるのはCBRやCBXなど比較的パワーがあって振動が少ない4発が多い。
振動によって装着品の締め付けが緩んだり、走行中にハンドルが取らやすくなるなど、ドラブル回避のためにもガタつかないという条件は、ことぶち上げに限ってはかなり大きなウェイトを占めるのだそう。
そんなぶち上げ界のセオリーをまったく無視、サンパチをベースに驚きのぶち上げを仕上げた猛者がいた!
見事なまでの二段ロケット、社旗棒を3本並べて回転灯も高く掲げている。そしてフロント部に負けない三段シートとエビテール、さらには9本ものパイプを並べたパイプオルガン式マフラーと、壮大すぎるコンセプトで仕上げたサンパチは、取材先のイベント、プロジェクト乱のコース上でも圧倒的な存在感を示した。
まず注目したいのが外装。ロケットとタンク、サイドカバーとエビテールには逆巻く波を豪快にペイント!
波のモチーフは旧車會ではかなり珍しい部類で、どちらかといえばバイクよりもトラックのアオリや箱に描かれることが多い。こちらの波も、デコトラのペイントを主な生業としている絵師さんに描いてもらったのだそうだ。白波の表現などにもさすがの迫力を感じさせる。
重ねたフルカウルはジョーカーズ製の高級品。支えのステーに回転灯を左右で装着するという技も心憎い。一段目のカウルにはライトホールからオイルクーラー風のダミーホースを伸ばしている。
迫力を感じさせる、という面ではエビテールも同様だ。左右からの波もさることながら、筆文字で描いたチーム名の揚貴妃を立体的に抜いた鏡面パネルのサイズ感とアイディアが秀逸! このサイズ感で思いどおりのことが表現できていることも賞賛に値するのでは?
そんなパーツの迫力に一歩を引けを取らない、いや、場合によってはまず目に入ってくるのがパイプオルガン式のマフラー。四つ輪では度々目にするが、二段ロケットに合わせたその高さは、逆に四つ輪では表現できないもの。
ちなみに走行中は、先端から白煙が上がる。パワーや振動に関しては苦労もあるだろうが、こうしたギミックは4発にはできないもの。サンパチならではの手法だ。
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執筆者:i-Q JAPAN編集部