注意を喚起する交通標識が黄色のベースに黒文字で書かれているのは、認識度が高いから。手前に飛び出しているように感じる「進出色」の黄色と、反対に奥まって感じる「後退色」の黒のコントラストは、注意喚起をうながすといわれている。
カスタム外装を行う場合、全体がぼんやり見えてしまうことも、その逆にグッと引き締まって見えることもある。デザインそのものの印象ももちろん重要だが、そこにどんな色を、どんな組み合わせで入れるか。その組み合わせ次第で、印象はだいぶ変わってくる。
今回ご紹介する「YAMAHA・XJR400」は、その黄色に加えて赤と紫を取り入れた外装ペイントが特徴的なバイク。
黄色も赤も、自然界では警告色といわれるもので、有毒な動植物が「自分に手を出すと危険だよ」と知らせる効果がある。それだけ“パンチのある色”ということだ。
ここに加えられているのが紫。日本では古くから官位が高い者だけが着用を許された「高貴な色」として知られていて、これまた非常にパンチのある色。
しかも、3色ともメタリックカラーで、なおかつラメ入り。元々目立つ色に様々な加工を施して、より目立つ形をとっている。
これだけインパクトのあるカラーを組み合わせても、ひとつのデザインとしてまとまっているのは「法則性を持たせている」ことと「均等ではないバランス」のためだろう。
ベースカラーがムラメタで、その上に赤メタを乗せ、黄メタのサンダーラインを走らせるのが、デザインの基本。さらに各色の境目には必ず境界線のように余白を残しているので、個々のカラーが独立しているように見える。
さらには、デザインとしてもインパクトのあるサンダーラインにのみ、黄メタを使っているので各色の比率が均等にならず、互いの個性を活かすことにもつながっている。
いわゆる“現行車”でありながら、フルカウルにBEETのフェンダー、墓石三段、アンダーカウルにロングテールのシートカウルなど、かなりしっかりと仕上げている印象。
三段シートは背もたれの肉厚を抑えめにして“墓石らしさ”を表現している。アンダーカウルもケツ上げの角度に合わせてあって、より鋭角でシャープなシルエットを感じさせる仕様だ。
ハンドルはクランプを延長してポジションを調整。軽スロ装着、プリティーレーシングのガニブレ管装着など、コールへの意識もありあり。
関東圏で、これだけしっかりと仕上げたXJRは意外と少ないのでは?
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執筆者:i-Q JAPAN編集部